研究者詳細

顔写真

キド アツシ
城戸 淳
Atsushi Kido
所属
大学院文学研究科 総合人間学専攻 哲学倫理学講座(哲学専攻分野)
職名
教授
学位
  • 博士(文学)(東北大学)

  • 修士(文学)(東北大学)

経歴 6

  • 2023年4月 ~ 継続中
    東北大学 文学研究科 教授

  • 2015年10月 ~ 2023年3月
    東北大学 文学研究科 准教授

  • 2003年4月 ~ 2015年9月
    新潟大学 人文学部 助教授 (2003-2007), 准教授 (2007-2015)

  • 1999年10月 ~ 2003年4月
    新潟大学 人文学部 助手

  • 2015年4月 ~ 2015年9月
    ドイツ・ハレ大学(Martin-Luther-Universität Halle-Wittenberg) 客員研究員

  • 1998年4月 ~ 1999年9月
    日本学術振興会 特別研究員(DC 1)

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学歴 3

  • 東北大学 大学院 文学研究科 博士課程 哲学専攻分野

    1998年4月 ~ 1999年9月

  • 東北大学 大学院 文学研究科 修士課程 哲学専攻

    1995年4月 ~ 1998年3月

  • 東北大学 文学部 哲学専攻

    1991年4月 ~ 1995年3月

所属学協会 4

  • 東北哲学会

  • 日本カント協会

  • 日本倫理学会

  • 日本哲学会

研究キーワード 14

  • 日本哲学史

  • 西洋近代哲学史

  • 超越論的弁証論

  • 観念論論駁

  • ルサンチマン

  • 時間

  • 純粋理性批判

  • 共通感覚

  • 歴史哲学

  • 自己意識

  • 自由

  • ニーチェ

  • カント

  • 近代哲学史

研究分野 2

  • 人文・社会 / 思想史 /

  • 人文・社会 / 哲学、倫理学 /

論文 32

  1. 『判断力批判』の自由論

    城戸淳

    日本カント協会編『日本カント研究』 (26) 17-28 2025年7月

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    シンポジウム「自由による原因性 ─ カント哲学と自由の問題」論文

  2. 『純粋理性批判』における「懐疑的方法」について

    城戸淳

    日本哲学会編『哲學』 (第76号) 10-21 2025年4月

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    大会シンポジウム「カント生誕三〇〇年」論文

  3. Examining Inoue Tetsujirō’s ‘Phenomena-as-Reality Theory’ from a Kantian Perspective: A Prototype of the Anti-metaphysics of Japanese Philosophy 招待有り

    Kido Atsushi

    田辺元記念哲学会求真会編『求真』 (第29号) 1-13 2024年8月

    出版者・発行元: https://kyushinkai.jimdofree.com/

  4. 観念論論駁におけるカントのデカルト批判

    城戸淳

    東北大学哲学研究会編『思索』 55 1-26 2022年11月

  5. カントの共通感覚論——共同性の感情的基礎のために 査読有り

    城戸 淳

    『エモーション・スタディーズ』(日本感情心理学会編) 第6巻 (Si(特集号)) 13-21 2021年3月

    DOI: 10.20797/ems.6.Si_13  

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    訂正 14頁 左段 38行目 誤)ごく傍点だけ → 正)ごく粗筋だけ

  6. 無限と性格──カントの遺稿の自由論 招待有り

    城戸 淳

    『思想』(岩波書店)特集「カントという衝撃」 第1135号 29-42 2018年11月

  7. 自律の方式へ──カントの定言命法の諸方式 招待有り 査読有り

    城戸淳

    東北大学哲学研究会編『思索』 第49号 (49) 1-21 2016年10月

    出版者・発行元: 東北大学哲学研究会

    ISSN:0289-064X

  8. 観念論論駁への途上で――カントの超越論的観念論をめぐる批判と応答 招待有り

    城戸淳

    『Nux(ニュクス)』 第2号 130-145 2015年12月

  9. 時間と自我──カント超越論的感性論第七節における反論と応答 招待有り 査読有り

    城戸淳

    東北大学哲学研究会編『思索』 第47号 (47) 199-219 2014年10月

    出版者・発行元: 東北大学哲学研究会

    ISSN:0289-064X

  10. カントにおける幸福のパラドクス──幸福主義批判と最高善とのあいだ 招待有り 査読有り

    城戸淳

    『日本カント研究 11 カントと幸福論』 11 7-23 2010年8月

  11. ピストリウス「シュルツェ著『カント『純粋理性批判』解説』書評」(下)

    城戸淳 訳, 解題

    『世界の視点 知のトポス』 9 (9) 1-32 2014年3月

    出版者・発行元: 新潟大学大学院現代社会文化研究科 共同研究プロジェクト「世界の視点をめぐる思想史的研究」 新潟大学人文学部哲学・人間学研究会

    ISSN:1880-9995

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    Erläuterungen über des Herrn Professor Kant Critik der reinen Vernunft von Joh. Schultze[...].Königsberg[…] 1784[…], In: Allgemeine deutsche Bibliothek, Bd. 66, 1. Stück, 1786, S. 92-123. [von H. A. Pistorius]

  12. 理性の深淵──カント超越論的弁証論の研究

    城戸 淳

    博士論文(東北大学) 計250頁 2013年9月

  13. カントと人格同一性の問題──第三誤謬推理のコンテクスト 招待有り 査読有り

    城戸 淳

    『思索』(東北大学哲学研究会) 第45号 (45) 367-388 2012年10月

    出版者・発行元: 東北大学哲学研究会

    ISSN:0289-064X

  14. 人間的自由の宇宙論的本質について──カントの第三アンチノミーにおける自由の問題

    城戸淳

    新潟大学人文学部『人文科学研究』 第130輯 1-32 2012年3月

    出版者・発行元: 新潟大学人文学部

    ISSN:0447-7332

  15. ピストリウス「シュルツェ著『カント『純粋理性批判』解説』書評」(上)

    城戸淳 訳, 解題

    『世界の視点 知のトポス』 7 (7) 1-28 2012年3月

    出版者・発行元: 新潟大学大学院現代社会文化研究科 共同研究プロジェクト「世界の視点をめぐる思想史的研究」新潟大学人文学部哲学・人間学研究会

    ISSN:1880-9995

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    Erläuterungen über des Herrn Professor Kant Critik der reinen Vernunft von Joh. Schultze[...]. Königsberg[…] 1784[…], In: Allgemeine deutsche Bibliothek, Bd. 66, 1. Stück, 1786, S. 92-123. [von H. A. Pistorius]

  16. 学問と理性──啓蒙主義からカントへ 招待有り 査読有り

    城戸淳

    『ヘーゲル哲学研究』(日本ヘーゲル学会編) 第17号 (17) 91-101 2011年12月

    出版者・発行元: 日本ヘーゲル学会

    ISSN:1342-3703

  17. イマヌエル・カント「観念論をめぐって──一七八〇年代の遺稿から(R 5642, 5653-5655)」

    城戸淳 訳, 解題

    『世界の視点 知のトポス』 6 (6) 1-22 2010年11月

    出版者・発行元: 新潟大学大学院現代社会文化研究科共同研究プロジェクト「世界の視点をめぐる思想史的研究」新潟大学人文学部哲学・人間学研究会

    ISSN:1880-9995

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    in: Kant's gesammelte Schriften, hrsg. von der Königlich Preußischen Akademie der Wissenschaften (und Nachfolgern), Berlin u.a. 1900 ff., Bd. XVIII (Abt. Ill, Kant's Handschriftlicher Nachlaß, Bd. V, Metaphysik, Teil II), bearb. von Erich Adickes, Walter de Gruyter, Berlin/Leipzig 1928, S.279-282, 305-316.

  18. 弁神論における幸福のエコノミー──ライプニッツのオプティミズムからカントの最高善へ

    城戸淳

    『エコノミー概念の倫理思想史的研究 研究成果報告書・補足論集』 44-56 2010年3月

  19. 神の現存在の宇宙論的証明に対するカントの批判について

    城戸淳

    新潟大学人文学部『人文科学研究』 第125輯 1-31 2009年9月

    出版者・発行元: 新潟大学人文学部

    ISSN:0447-7332

  20. ゲッティンゲン書評(ガルヴェ/フェーダーによるカント『純粋理性批判』の書評)

    城戸淳 訳, 解題

    『世界の視点 知のトポス』 3 1-14 2008年3月

    出版者・発行元: 新潟大学大学院現代社会文化研究科共同研究プロジェクト「世界の視点をめぐる思想史的研究」新潟大学人文学部哲学・人間学研究会

    ISSN:1880-9995

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    in : Zugabe zu den Göttingischen Anzeigen von gelehrten Sachen unter der Aufsicht der Königl. Gesellschafdt der Wissenschafte. Der erste Band. auf das Jahr 1782, Göttingen, 3. Stück, den 19. Januar 1782, S.40-48.

  21. カントの空間論──身体・開闢・感情

    城戸淳

    科研費報告書『思想表現媒体から捉え直される、人間にとっての「空間」構成の意義についての研究』 11-22 2007年3月

  22. イマヌエル・カント「デュースブルク遺稿(一七七三~七五年)R 4674–4684」(下)

    城戸淳 訳, 解題

    『世界の視点 知のトポス』 2 3-24 2007年3月

    出版者・発行元: 新潟大学大学院現代社会文化研究科共同研究プロジェクト「世界の視点をめぐる思想史的研究」新潟大学人文学部哲学・人間学研究会

    ISSN:1880-9995

    詳細を見る 詳細を閉じる

    in: Kant's gesammelte Schriften, hrsg. von der Königlich Preußischen Akademie der Wissenschaften (und Nachfolgern), Berlin u.a. 1900 ff., Bd. XVII (Abt. Ill, Kant's Handschriftlicher Nachlaß, Bd. IV, Metaphysik, Teil I), bearb. von Erich Adickes, Walter de Gruyter, Berlin/Leipzig 1926, S.643-673.

  23. カントの崇高論──芸術終焉論の文脈のなかで

    城戸淳

    科研費報告書『芸術終焉論の持つ歴史的な文脈と現代的な意味についての研究』 1 27-38 2006年3月

  24. イマヌエル・カント「デュースブルク遺稿(一七七三~七五年)R 4674–4684」(上)

    城戸淳 訳, 解題

    『世界の視点 知のトポス』 1 (1) 1-22 2006年3月

    出版者・発行元: 新潟大学大学院現代社会文化研究科共同研究プロジェクト「世界の視点をめぐる思想史的研究」新潟大学人文学部哲学・人間学研究会

    ISSN:1880-9995

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    in: Kant's gesammelte Schriften, hrsg. von der Königlich Preußischen Akademie der Wissenschaften (und Nachfolgern), Berlin u.a. 1900 ff., Bd. XVII (Abt. Ill, Kant's Handschriftlicher Nachlaß, Bd. IV, Metaphysik, Teil I), bearb. von Erich Adickes, Walter de Gruyter, Berlin/Leipzig 1926, S.643-673.

  25. カントの Cogito ergo sum 解釈──カントにおける自己意識の問題(2)

    城戸淳

    『人文科学研究』(新潟大学人文学部) 第116輯 23-47 2005年3月

    出版者・発行元: 新潟大学人文学部

    ISSN:0447-7332

  26. イマヌエル・カント「哲学的エンチュクロペディー講義」

    城戸淳 訳, 解題

    『世界の視点 変革期の思想』(新潟大学大学院現代社会文化研究科) 1-65 2004年2月

    出版者・発行元: 新潟大学大学院現代社会文化研究科共同研究プロジェクト「世界の視点をめぐる思想史的研究」

  27. 啓蒙時代における成年市民の概念──カント『啓蒙とはなにか』を読む

    城戸淳

    科研費報告書『近代の価値観の再検討についての研究』 1 1-11 2003年3月

  28. カントにおける自己意識の問題──超越論的主観と統覚の総合的統一

    城戸淳

    『人文科学研究』(新潟大学人文学部) 第110輯 1-34 2002年12月

    出版者・発行元: 新潟大学

    ISSN:0447-7332

  29. 現象と空間──カント超越論的感性論における窃取モデルの論理

    城戸淳

    『人文科学研究』(新潟大学人文学部) 第107輯 1-27 2001年12月

    出版者・発行元: 新潟大学

    ISSN:0447-7332

  30. カントと無限の問題 査読有り

    城戸淳

    『日本カント研究』(日本カント協会) 第2号 83-100 2001年6月

  31. カントにおける「窃取」概念の変容──アンチノミー解決への形成過程 査読有り

    城戸淳

    『哲學』(日本哲学会) 第51号 (51) 210-219 2000年4月

    出版者・発行元: 日本哲学会

    DOI: 10.11439/philosophy1952.2000.210  

    ISSN:0387-3358

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    訂正 213頁 下段 3行目 誤)X I 54 → 正)XI 54

  32. 流れ去った無限と世界の起源──カントの第一アンチノミーについて 査読有り

    城戸淳

    『思索』(東北大学哲学研究会) 第31号 (31) 167-187 1998年9月

    出版者・発行元: 東北大学哲学研究会

    ISSN:0289-064X

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MISC 12

  1. 書評 永井均著『『純粋理性批判』を立て直す──カントの誤診1』

    城戸 淳

    週刊 読書人 (3590) 3-3 2025年5月23日

  2. 「竹内氏・横地氏への応答」(特集:ニーチェ的道徳批判の可能性を問う──思索の極限をめぐって)

    城戸淳

    東北大学哲学研究会編『思索』 (57) 49-56 2024年12月

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    訂正 81頁4行目(誤)規範性づけへと →(正)規範性の基礎づけへと 竹内綱史「自然主義と歴史主義のはざまで ― ニーチェ的歴史哲学をめぐって」,『思索』,第57号,1~23頁,2024年。 (https://hdl.handle.net/10097/0002002921) 横地徳広「九鬼周造とフリードリヒ・W・ニーチェ ― 芸術的生の永遠回帰をめぐって」,『思索』,第57号,25~47頁,2024年。 (https://hdl.handle.net/10097/0002002922)

  3. 人間的自由と超越論的観念論 招待有り

    城戸淳

    ハイデガー研究会編『Zuspiel 』 (7) 59-65 2024年3月

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    ハイデガー研究会特別企画「丸山文隆著『ハイデッガーの超越論的な思索の研究──『存在と時間』から無の形而上学へ』合評会」への書評論文

  4. 書評 Henry E. Allison, Kant’s Conception of Freedom: A Developmental and Critical Analysis 招待有り

    城戸 淳

    日本カント協会編『日本カント研究』 23 179-182 2022年9月

  5. 〈共同討議Ⅱ 概要報告〉カントの心理学

    城戸 淳

    日本カント協会編『日本カント研究』 21 91-91 2020年9月

  6. 〈シンポジウム概要報告〉 カントと理念の問題 招待有り

    城戸 淳

    日本カント協会編『日本カント研究』 第20号 45-45 2019年7月

  7. 書評 望月俊孝著『物にして言葉――カントの世界反転光学』 招待有り

    城戸淳

    日本カント協会編『日本カント研究』 第17号 186-190 2016年7月

  8. 湯浅正彦氏の書評(『理性の深淵――カント超越論的弁証論の研究』)への応答 招待有り

    城戸 淳

    現代カント研究会/加藤泰史・舟場保之編『現代カント研究 13 カントと現代哲学』(晃洋書房) 156-158 2015年11月

  9. デジタル版イミダス(imidas)2012 招待有り

    城戸淳

    2003年(冬号) 2012年2月

  10. 書評 山根雄一郎著『〈根源的獲得〉の哲学──カント批判哲学への新視角』 招待有り

    城戸淳

    日本カント協会編『日本カント研究7 ドイツ哲学の意義と展望』 第7号 169-172 2006年9月

    出版者・発行元: 理想社

  11. 地球的なヒューマン・エコロジー──目的論と美的判断へ 招待有り

    城戸淳

    人間会議 2003年冬号 212-215 2003年12月

    出版者・発行元: 宣伝会議

  12. 『先端医療の倫理(仮題)』作成の試み

    城戸淳

    新潟大学プロジェクト 54-62 2002年3月

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書籍等出版物 23

  1. Tetsugaku Companion to Feeling

    Kido Atsushi, Noe Keiichi, Lam Wing Keung (eds.)

    Springer 2024年3月

    DOI: 10.1007/978-3-031-42186-0_8  

    ISBN: 9783031421853

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    書評 フェリペ・フェハーリ(評者)、『西田哲学会年報』西田哲学会編、第22号、2025年7月、166~169頁。

  2. ニーチェ ― 道徳批判の哲学

    城戸 淳

    講談社(講談社選書メチエ le livre 極限の思想) 2021年11月

    ISBN: 9784065239490

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    書評 産経新聞 2022年2月27日 https://www.sankei.com/article/20220227-F76VI5TPLZKGPHEOAOT7I4DZZY/ 東北哲学会「特集:ニーチェ的道徳批判の可能性を問う──思索の極限をめぐって」 https://researchmap.jp/A_KIDO/misc/49068463

  3. 人文社会科学講演シリーズ 11 未来への遺産

    東北大学大学院文学研究科講演・出版企画委員会, 阿子島, 香, 佐倉, 由泰, 城戸, 淳, 浅岡, 善治, 島, 越郎

    東北大学出版会 2020年3月

    ISBN: 9784861633386

  4. Natur und Freiheit. Akten des XII. Internationalen Kant-Kongresses

    V. L. Waibel, M. Ruffing, D. Wagner

    Berlin et al., de Gruyter, 2018年11月

    ISBN: 9783110467543

  5. 新・カント読本

    牧野英二編

    法政大学出版局 2018年2月

    ISBN: 9784588150890

  6. アリソン『カントの自由論』

    H.E.アリソン著, 城戸淳訳

    法政大学出版局 2017年8月

    ISBN: 9784588010606

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    書評1 『図書新聞』2018年2月3日号、評者 御子柴善之氏。 書評2 『日本カント研究』20(2019年)、評者 入江幸男氏。 (http://japanische-kant-gesellschaft.org/japanische_kant_studien_20.html)

  7. 理性の深淵 ― カント超越論的弁証論の研究

    城戸, 淳

    知泉書館 2014年3月

    ISBN: 9784862851819

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    書評1 現代カント研究会/加藤泰史・舟場保之編『現代カント研究 13 カントと現代哲学』晃洋書房、2015年、146~158頁(著者の返答を含む)、評者 湯浅正彦氏。 書評2 日本カント協会編『日本カント研究』第16号、2015年、185~188頁、評者 滝沢正之氏。

  8. 岩波講座 哲学 06 モラル/行為の哲学

    (熊野純彦編)

    岩波書店 2008年11月

  9. 哲学の問題群──もういちど考えてみること

    麻生博之, 城戸淳編

    ナカニシヤ出版 2006年6月

  10. 理性の構成 : カント実践哲学の探究

    オノラ・オニール著, 加藤泰史監訳

    法政大学出版局 2020年11月

    ISBN: 9784588011245

  11. 感性学──触れ合う心・感じる身体

    栗原隆編

    東北大学出版会 2014年3月

  12. 感情と表象の生まれるところ

    栗原隆編

    ナカニシヤ出版 2013年3月

  13. 人文学の現在

    愛媛大学法文学部, 新潟大学人文学部編

    創風社出版 2012年3月

  14. 近代哲学の名著──デカルトからマルクスまでの24冊

    熊野純彦編

    中央公論新社 2011年5月

  15. 共感と感応──人間学の新たな地平

    栗原隆編

    東北大学出版会 2011年4月

  16. 人文学の生まれるところ

    栗原隆編

    東北大学出版会 2009年3月

  17. 形と空間のなかの私

    栗原隆編

    東北大学出版会 2008年4月

  18. 芸術の始まる時、尽きる時

    栗原隆編

    東北大学出版会 2007年3月

  19. 現代カント研究10 理性への問い

    カント研究会, 檜垣良成, 御子柴善之編

    晃洋書房 2007年1月

  20. 大学における共通知のありか

    栗原隆, 濱口哲編

    東北大学出版会 2005年5月

  21. ピーター・バーク『知識の社会史──知と情報はいかにして商品化したか』

    ピーター・バーク著, 井山弘幸, 城戸淳訳

    2004年8月

  22. 知の地平──大学におけるマルチリテラシーと応用倫理

    栗原隆編

    東北大学出版会 2003年3月

  23. 共生のリテラシー──環境の哲学と倫理

    加藤尚武編

    東北大学出版会 2001年3月

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講演・口頭発表等 33

  1. 『判断力批判』の自由論

    城戸淳

    日本カント協会 第49回カント生誕300年記念大会 シンポジウム「自由による原因性 ─ カント哲学と自由の問題」 2024年11月9日

  2. 『純粋理性批判』における「懐疑的方法」について

    城戸淳

    日本哲学会 第83回大会 シンポジウム「カント生誕300年」 2024年5月18日

  3. Antimetaphysics of Japanese Philosophy: Kant’s Transcendental Idealism and Tetsujirō Inoue’s “Theory of Phenomena as Reality”

    第7回日中哲学フォーラム(東北大学) 2023年9月12日

  4. “Kant’s Synthetic Unity of Apperception and Its Rivals”

    Atsushi Kido

    12. Internationaler Kant-Kongress 2015年9月21日

  5. 「学問と理性──啓蒙主義からカントへ、そしてヘーゲル」

    城戸淳

    日本ヘーゲル学会 第12回研究大会シンポジウム 2010年12月25日

  6. 「カントにおける幸福のパラドクス──幸福主義批判と最高善とのあいだ」

    城戸淳

    日本カント協会 第34回学会シンポジウム 2009年11月21日

  7. 人間的自由と超越論的観念論 招待有り

    城戸淳

    ハイデガー研究会 丸山文隆著『ハイデッガーの超越論的な思索の研究――『存在と時間』から無の形而上学へ』合評会 2023年12月16日

  8. コメント「ワークショップ ニーチェ的道徳批判の可能性を問う――思索の極限をめぐって」

    城戸 淳

    東北哲学会第 73 回大会(弘前大学) 2023年10月15日

  9. ニーチェにおける道徳の起源 招待有り

    城戸淳

    科研費「日本技術哲学の総合研究と国際化」+「道徳的行為者のロボット的構築による〈道徳の起源と未来〉に関する学際的探究」研究会(東北大学) 2021年12月5日

  10. ニーチェの永遠回帰論の仏教的解釈について

    城戸 淳

    International Conference “Emotion and Feeling in Japanese Philosophy"(日本哲学における感情)(東北大学) 2021年4月25日

  11. 「シンポジウム 正義をめぐる二つのアプローチ:哲学と心理学(2)」

    城戸淳(指定討論)

    日本心理学会第83回大会 2019年9月13日

  12. 「ニーチェとルサンチマンの問題――道徳、自己欺瞞、偽善」 国際会議

    城戸淳

    ワークショップ「Nietzsche’s Thought and Reception in Europe and Japan / ヨーロッパと日本におけるニーチェの思想と受容」 2018年12月8日

  13. 「遺稿の第三アンチノミー解決 ── カントの自由論への補助線として」

    城戸淳

    第126回 哲学/倫理学セミナー 2018年11月18日

  14. 「宇宙論的自由と叡知的性格――アリソン『カントの自由論』に寄せて」

    城戸淳

    第30回 新潟哲学思想セミナー(NiiPhiS)ヘンリー・E・アリソン『カントの自由論』刊行特別企画ワークショップ 2018年3月15日

  15. 「日本の哲学教育とカント研究」

    城戸淳

    カント研究会 第300回記念シンポジウム「カント研究の現状と課題」 2016年8月28日

  16. 「時間と自我――カント超越論的感性論第七節における反論と応答」

    城戸淳

    カント研究会 第288回例会 2015年2月22日

  17. 「人格と時間──第三誤謬推理のコンテクスト」

    城戸淳

    カント研究会 第269回例会(京都例会) 2013年3月30日

  18. カントの Cogito ergo sum 解釈

    城戸淳

    日本カント協会(カント・ワークショップ) 2011年11月11日

  19. 「第三アンチノミーにおける自由の問題」

    城戸淳

    カント研究会 第254回例会 2011年9月25日

  20. 「回帰する問い ── 哲学の使命とその現在」

    城戸淳

    愛媛大学法文学部/新潟大学人文学部 学術交流講演会「人文学の現在」 2010年3月13日

  21. 「弁神論における幸福のエコノミー──ライプニッツのオプティミズムからカントの最高善へ」

    城戸淳

    哲学/倫理学セミナー 第62回例会 2009年12月19日

  22. 「神の現存在の宇宙論的証明に対するカントの批判について」

    城戸淳

    カント研究会 2008年11月30日

  23. 「カントの誤謬推理論──理性批判と自己意識」

    城戸淳

    哲学/倫理学セミナー 2006年4月22日

  24. 誤謬推理論における理性批判と自己意識

    城戸淳

    カント研究会 2006年1月29日

  25. 「カントにおける時間と空間」

    城戸淳

    公開シンポジウム「空間は人間をいかなる意義をもって魅了するのか?」 2005年10月2日

  26. 「行為と因果」

    城戸淳

    新潟大学現代社会文化研究科研究プロジェクト「「理解」の成立のプロセスに関する学際的研究」第3回研究会 2004年3月25日

  27. 「カントの崇高論」

    シュムポシオン・ローマンティコン 2003年11月21日

  28. 「統覚の総合的統一と私の実存在──カントの cogito ergo sum 解釈をめぐって」

    城戸淳

    カント研究会 2003年6月29日

  29. 「アンチノミーと超越論的観念論」

    城戸淳

    カント研究会 2001年3月25日

  30. 「無限と崇高」

    城戸淳

    日本カント協会 2000年11月3日

  31. カントと生命倫理――人格をめぐって

    城戸淳

    新潟生命倫理研究会 2000年3月9日

  32. 「カントにおける「窃取」概念の変容――アンチノミー解決への形成過程」

    城戸淳

    日本哲学会 1999年5月15日

  33. 「流れ去った無限と世界の起源──カントの第一アンチノミーについて」

    城戸淳

    東北大学哲学研究会 1998年6月20日

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共同研究・競争的資金等の研究課題 14

  1. カントの観念論論駁の歴史的・体系的な研究

    城戸 淳

    2020年4月1日 ~ 2024年3月31日

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    本研究は、カントの『純粋理性批判』第2版の「観念論論駁」を歴史的かつ体系的に解釈する試みである。方法論的には歴史的解釈と体系的解釈から成るが、以下ではそれぞれの成果の要点を示す。 歴史的解釈については、2021年度は、おもに同時代の批判と応答についての研究にとりくんだ。『批判』第1版に対する「ゲッティンゲン書評」は、第四誤謬推理の超越論的観念論をバークリー主義と断定した。常識学派の経験主義者たちやヤコービの信仰哲学などもカント批判の陣営に加わった。その他、観念論論駁への伏線としては、ウルリッヒ、シュルツ、アーベル、メンデルスゾーン、リードなどの同時代の状況があった。第2版の観念論論駁のあとも、遺稿のカントは、エーバーハルト等からの論難に応えるべく、観念論に対する論駁を試みる。この努力は晩年の『オプス・ポストゥムム』の思想圏に繋がる。晩年のカントは、シェリングなどの新世代のドイツ観念論者たちと対峙しつつ、「超越論哲学の最高点」を求めて努力を続けていた。 体系的解釈としては、時間論の観点から観念論論駁を考察した。観念論論駁は「時間において規定された」私の現存在の意識に訴えるから、時間論としての一面をもつ。観念論論駁の背景には、自我の内側に時間的な持続物とその変化を認めない超越論的感性論の第7節や、実体の持続性を証明する第一類推、外界から孤立した人格同一性の時間的意識を批判する第三誤謬推理などがあり、さらに第2版では、時間の直観には空間的描出を要するとする議論(B 154, 156, 292)が追加される。空間的な外的感官の優位性を論証する観念論論駁は、時間的な内面性とその外界との繋がりに関するカントの粘り強い思索を踏まえたものである。 カント研究の成果を盛りこんで、単著『ニーチェ──道徳批判の哲学』を刊行し、ニーチェに受け継がれたカントの超越論的批判の方法について解説した。

  2. 日本哲学における論理と感情の系譜

    野家 啓一, 荻原 理, 直江 清隆, 上原 麻有子, 村山 達也, 佐藤 透, 原 塑, 遠藤 健樹, 城戸 淳, FONGARO ENRICO, ラム ウィンカン

    2020年4月1日 ~ 2023年3月31日

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    本研究の目的は、論理と感情という視点から日本哲学を検討することにより、その多様性と可能性とを明らかにし、かつその成果をひろく世界に発信して日本哲学研究の基盤形成に寄与することにある。本研究では、西田幾多郎や田辺元などのいわゆる京都学派の思想家だけでなく、高橋里美、三宅剛一、阿部次郎など、草創期の東北帝国大学で活躍した人々に着目する。 2020(令和2)年度は初年度でもあり、まずは関連する文献の読解や情報収集に多くの時間を割いた。研究代表者・分担者は、①科学哲学・論理学の研究班、②西洋哲学の同化と異化の研究班、③感情・美学の研究班に分かれて、それぞれに課題と進捗を共有しつつ、基礎的な研究を進めた。 研究代表者の野家は、論文「東北大学と科学哲学の伝統」において、東北帝大における田辺元、高橋里美、三宅剛一などの業績を論じ、日本哲学における「論理」の系譜を辿った。分担者の上原は、西田や田辺など京都学派の哲学者について講演等で発信した。 2017~2019年度の科研費「感情の媒介的機能に定位した、よき共同的な生の構想」(代表・野家)の成果を受け継ぎつつ、この科研費研究の成果も盛りこむ形で、『エモーション・スタディーズ』誌において、特集企画「共同と感情の哲学」を組み、代表・分担者が「感情」をめぐる研究成果を公表した。 2020年度中に、林永強氏(獨協大)の協力を得て、国内外の研究者と連携して、日本哲学における感情について研究を進めた。その結果、2021年4月に International Conference, Emotion and Feeling in Japanese Philosophy を開催するに到った。

  3. 感情の媒介的機能に定位した、よき共同的な生の構想

    野家 啓一, 荻原 理, 直江 清隆, 上原 麻有子, 村山 達也, 阿部 恒之, 原 塑, 城戸 淳, 坂井 信之, FONGARO ENRICO

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

    研究機関:Tohoku University

    2017年4月1日 ~ 2020年3月31日

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    本研究の目的は、感情の媒介的な機能を解明し、その機能に基づいて、よき人間的な生を支える共同性のあり方を明らかにすることである。そのために本研究は、学際的なアプローチを採用し、哲学・倫理学・心理学など、研究分担者のさまざまな学問的な資源を活用して、感情と共同性をめぐる多角的な検討を試みた。特色的な成果としては、共同性の感情的な基礎をめぐる哲学・倫理学的な考察においては、道元、西田、三木、田辺などの日本哲学へ遡及したことがある。また、嫉妬や正義感などの共同的な感情をめぐって心理学調査が展開され、それを踏まえて哲学と心理学との学際的な共同が成果として結実した。

  4. 同時代の受容と批判から再構成されるカントの超越論哲学

    城戸 淳

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

    2014年4月1日 ~ 2018年3月31日

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    本研究は、同時代におけるさまざまなカント哲学の受容と批判を収集・整理し、それらに対する応答をカントの著作や遺稿などに跡づけることによって、同時代の思想的な脈略のなかで、『純粋理性批判』から『オプス・ポストゥムム』にいたるまでのカントの超越論哲学とその発展を再構成して解釈する試みである。とりわけ、超越論的演繹論の自己意識論や、観念論論駁について、同時代的なコンテクストから解釈することに尽力した。

  5. 共感から良心に亘る「共通感覚」の存立機制の解明、並びにその発現様式についての研究

    栗原 隆, 加藤 尚武, 座小田 豊, 奥田 太郎, 伊坂 青司, 山内 志朗, 鈴木 光太郎, 宮﨑 裕助, 松井 克浩, 佐藤 透, 野家 伸也, 尾崎 彰宏, 小田部 胤久, 城戸 淳

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (A)

    研究機関:Niigata University

    2011年4月1日 ~ 2015年3月31日

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    「気分」と訳されてきたStimmungが、主観的なものというより、「感応」として間主観的な働きをすることを解明、カントやシェリングそしてヘーゲルの美学にこの「感応」の脈路を探索することを通してに、この「感応」を軸に、新たな人間学を構築することを試みた。 ドイツ啓蒙主義の時代に「経験的心理学」や「人間学」の厖大な試みが出版されていたことを確認、それらの読解・分析を通して、ラインホルトやフィヒテも、「経験的心理学」と対峙する中で自らの思想を形成するとともに、シェリングやヘーゲルらの自然哲学には、経験的心理学や人間学に由来する問題意識を、哲学的に知へと構築する試みを確認することができた。

  6. 近代哲学史のなかのカント理論哲学──対話的哲学史の試み

    城戸 淳

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

    研究機関:Niigata University

    2010年4月1日 ~ 2014年3月31日

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    本研究は『純粋理性批判』を中心とするカントの理論哲学を近代哲学史のコンテクストに位置づけ、デカルト、ロック、ライプニッツ、ヒュームなどの近代の哲学者との対比を補助線にしてカント哲学を解釈することを課題とした。これはまた、近代の哲学者たちとカントとの哲学的対話の地平を設定して、カント哲学を近代哲学史の大きな問題連関のなかで再考する試みでもあった。その主要な成果は『理性の深淵──カント超越論的弁証論の研究』(単著、知泉書館、2014年)として刊行された。

  7. 空間における形の認知を介した「主体」の存立の基底に見る感覚の根源性についての研究

    栗原 隆, 加藤 尚武, 座小田 豊, 尾崎 彰宏, 野家 伸也, 伊坂 青司, 山内 志朗, 鈴木 光太郎, 佐藤 透, 城戸 淳

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

    研究機関:Niigata University

    2008年 ~ 2010年

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    「主体」は空間の中で、形の認知に感応する中でこそ自覚されるものであって、自我の自己措定のような機序によって成り立つものではないことが確認された。

  8. カント『純粋理性批判』超越論的弁証論の研究

    城戸 淳

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research

    研究種目:Grant-in-Aid for Young Scientists (B)

    研究機関:Niigata University

    2007年 ~ 2009年

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    本研究は、イマヌエル・カント『純粋理性批判』(1781/87年)の「超越論的弁証論」に関する総合的研究である。弁証論に現われる3つの特殊形而上学(心理学・宇宙論・神学)に対するカントの批判的議論の哲学的内実を分析することで、観念論論駁、自由論、存在の根拠の問題などに関するカントの哲学的思索に迫ることができた。またこれによって、弁証論全体をつらぬくカントの理性批判あるいは仮象批判の方法論の一端を明らかにしえた。

  9. エコノミー概念の倫理思想史的研究

    麻生 博之, 浅見 克彦, 荒谷 大輔, 冠木 敦子, 川本 隆史, 城戸 淳, 熊野 純彦, 中 真生, 馬渕 浩二

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

    研究機関:Tokyo Keizai University

    2007年 ~ 2009年

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    本研究は、「エコノミー」という事柄を、その概念史をふまえながら、倫理をめぐる原理的問題として考察し、諸々の研究領域を横断する新たな倫理学的視座を模索することを課題として、研究会等での多様な議論を通じて実施された。その結果、従来十分に明らかにされてこなかった「エコノミー」の概念史に関する包括的な視座を獲得し、その概念的実質について一定の知見を得た。また、そのような知見に依拠しながら、「エコノミー」と倫理をめぐる原理的な諸問題の所在を、いくつかの現代的事象や現代思想等に関わる個々の論点にそくして明らかにした。

  10. 「新旧論争」に顧みる進歩史観の意義と限界、並びにそれに代わり得る歴史モデルの研究

    栗原 隆, 加藤 尚武, 座小田 豊, 伊坂 青司, 山内 志朗, 佐藤 透, 城戸 淳, 小田部 胤久

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

    研究機関:Niigata University

    2006年 ~ 2007年

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    1.共同研究の討議を通して、ヨーロッパにあっては、「古代」と「近代」との対比が、南方と北方、全一性と主観性との対比としても重層していたことを確認するとともに、近代の始まりがデカルトよりも早く、既に15世紀の初期フランドル絵画から、<近代絵画>の特徴を捉えることができることが明らかになった。一連の研究会の成果は、『ヘーゲル哲学研究』12号或いは13号淫発表された栗原隆や伊坂青司、小田部胤久による論考として結実した。 2.進歩史観は、近代における進歩を謳う思想ではなく、むしろ<近代>を超克せんとする発想がその根本にあって、それを裏返しに表現したのがロマン主義であったことも明らかにされることになった。こうした研究の成果は、小田部胤久並びに栗原隆が寄稿し、伊坂青司が編集した『ドイツ・ロマン派研究』(御茶の水書房)として結実した。 3.「古代」と「近代」のそれぞれに、「芸術」と「哲学」を対応させようとするのが、ヘーゲルのいわゆる「芸術終焉論」の枠組みであった。「芸術終焉論」は、人々の精神が主観主義化、アトム化した<近代>にあっては、「芸術」さえも個人の興味・関心に貶められることになりかねないので、「哲学」を通して精神の自己認識を回復せんとする、いわば近代の超克の必然性を明かすものであった。こうした知見は、栗原隆が編集した『芸術の始まる時、尽きる時』(東北大学出版会)に収録された栗原隆の論考「芸術が<興味をそそるもの>になった時」を始め、収載された山内志朗、佐藤透、加藤尚武、小田部胤久、森本浩一、城戸淳、伊坂青司、座小田豊による論考として結実した。 4.外面的に量的に成果を蓄積するモデルとしての進歩史観に対抗し、歴史が自己意識の歴史として「知」内面化されることを通して、「自覚の展開」としての歴史モデルが構想され、超越論的観念論として実現されたことが、栗原隆、伊坂青司、加藤尚武の研究論文が明らかにした。知を基礎づける超越論的観念論は、知の体系を内部から支えるなかで「自覚の展開」としての歴史にとっては「自らの限界を知る」ことがまず必要であることを物語っている。

  11. 思想表現媒体から捉え直される、人間にとっての「空間」構成の意義についての研究

    佐藤 徹郎, 山内 志朗, 鈴木 佳秀, 栗原 隆, 鈴木 光太郎, 城戸 淳, 井山 弘幸

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

    研究機関:Niigata University

    2005年 ~ 2006年

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    本研究の目的は、異なる分野の研究者の共同研究によって、人間にとって「空間」のもつ意義を総合的に究明することである。この目的のために、建築、哲学、認知科学などさまざまな分野の研究者を招聘して、公開フォーラム。公開シンポジウムを3回にわたって開催した。その結果、異なる分野の研究の交流が促進され、主として次のような点について、新しい観点に基づく研究の進展が見られた。 1.「見る」という認知が成立するには、他の感覚のはたらきが重要であり、空間認識の解明には、人間の「身体性」の考察が不可欠であること。 『研究成果報告書』においては、城戸淳「カントの空間--身体・開闢・感情」、鈴木光太郎「パークリーの空間の哲学を実験する--モリヌー問題と倒立網膜像問題」および栗原隆「生きられる空間、もしくは世間という体」がこうした論点に基づく研究成果を報告している。 2.空間、は、景観や建築物として、人間の外部において現前しているものであっても、人間にとって、単なる外部環境に留まらず、生きる境地としての意義を担うようになること。 こうした研究の成果は、『研究成果報告書』において、鈴木強秀が「聖所論から見た空間理解に関する予備的考察--古代イスラエル宗教思想からみたエルサレム神殿の意義」として、・山内志朗が「ケルンに眠るドゥンス・スコトゥス--風土と哲学」として、堀竜一が「森鴎外訳『即興詩人』のローマ」として、栗原隆が「秋山郷を読む--景観美学への一試論」として報告している。 3.空間という概念は、単に物理的なものでも感覚的なものでもなく、それぞれの人間において「構成」されるものであり、哲学的、歴史的な背景をもつこと。 『研究成果報告書』においては、佐藤徹郎「無限の空間」、栗原隆「拍子とリズムと空間と」および寄場俊「絵画的平面の破壊--マレーヴィチ論ノート」がこうした観点から、物理学、音楽、絵画における空間に関する研究成果を報告している。

  12. 芸術終焉論の持つ歴史的な文脈と現代的な意味についての研究

    栗原 隆, 加藤 尚武, 加藤 尚武, 座小田 豊, 伊坂 青司, 森本 浩一, 城戸 淳, 栗原 隆, 松田 純, 山内 志朗

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (A)

    2004年 ~ 2005年

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    研究会については2004年8月21日〜22日に山形市で、2004年11月20日〜21日は新潟市で市民公開の形で、2005年8月6日〜7日(日)には新潟市で市民公開の形で実施し、研究分担者の間の共通認識を高めるために資すること大であった。また海外研修は2005年2月28日〜3月7日は、加藤尚武を初め6人がニューヨークで実地研修、7月2日〜10日までの間、座小田豊、栗原並びに城戸がドイツのケルン大学で、クラウス・デュージング教授の指導を受け、8月27日〜9月5日は加藤を初め7人で、ドイツ、イタリアで研修を重ね、知見を深めることが出来た。2005年10月に来日したヴァルター・イエシュケ教授と山崎純が打ち合わせを重ね、芸術終焉論をめぐるテーゼを新たに書き下ろしていただくなど、極めて有益な示唆と、今後への繋がりを得た。 栗原隆は、芸術を論じる芸術哲学が成り立つにはもとより、対象である芸術は終わっていなければなかったといういわば解釈学的な問題圏に芸術終焉論を定位することによって、芸術終焉論の合理的な解釈と必然的な問題設定に光を当てた。これに伴ない、ヘーゲルと同時代の哲学者、アストの解釈学を本邦初訳として紹介した。分担者の加藤尚武は、ヘーゲルの「絶対者」という概念がスピノザの実体概念に強く影響を受けていて、その絶対者の自己認識に参入する精神の形式の一つが芸術であるという実体観が、ヘーゲル美学の原型であることを明らかにした。また、事実性としての歴史に優位するヘーゲル的な歴史性の哲学が、過去の権威化と相容れなかったことを明らかにした。座小田豊は、ヘーゲル研究の第一人者、クラウス・デュージング教授のもとで研修に努めて、ヘーゲルの「芸術哲学講義」(1820/21)を受講した学生の、余り知られていないノートの邦訳を行なった。伊坂青司は、ドイツ・ロマン主義の画家、C・D・フリードリヒの絵画作品に明示的に、「闇」と「悪」の原理が表現されていることに着目、理念や感情を表象させるところに絵画の役割を捉えることを通して逆に、哲学の前では芸術が「終焉」しなければならないことを明かした。城戸淳は、ドイツにて研修を行なうとともに、カント『判断力批判』における「崇高の分析論」の読解を通じて、カントの崇高論(=批判的崇高論)と、ドイツ観念論美学における崇高理解(=形而上学的崇高論)との距離を測定しようとする研究を行なった結果、共通の問題設定が見られることを確認した。森本浩一は、芸術終焉論に現代性があるとすれば,それは,芸術の歴史性についての主張のゆえではなく,「芸術」という観念を支えてきた「語り」が終わるという意味においてであると見定めた上で、「芸術終焉論の現代的意味」を「反終焉論」の方から検討した。

  13. カント『純粋理性批判』の発展史と18世紀ドイツ哲学

    城戸 淳

    2001年 ~ 2002年

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    本研究は、『純粋理性批判』(以下『批判』)にいたるまでのカント理論哲学の発展史を、18世紀ドイツ哲学の文脈のなかに跡づけ、カント哲学の歴史的な根源を再構成しようとするものである。本年度はとりわけ、『批判』に集約されたテーマ・思想単位から振り返って、前批判期から1770年代までの発展史を、当時の哲学的状況との関係のなかでとりまとめることを試みた。 そのテーマとして(超越論的観念論の基本構造、アンチノミー論の諸主題などとならんで)、自我論あるいは自己意識論をとりあげたが、その研究に基づき、論文「カントにおける自己意識の問題」を発表した。この論文では、まず1770年代に自己意識が統覚として演繹の問題圏に導入された経緯を遺稿にもとづいて跡づけ、ヴォルフやメリアンなどに見られる18世紀当時の統覚概念との関係を論じた。ついで『批判』第一版の誤謬推理論における純粋カテゴリーによる自己意識モデルと、ウルリッヒ、ピストリウスなどによるカント批判から余儀なくされた第二版での論点移動とを確認した。最後に演繹論における「統覚の総合的統一」を、それまでの自己意識論のアポリアを克服するための、新たな自己意識の<総合モデル>の構築の試みとして掘り起こした。 今後このテーマについてさらに研究をすすめ、『純粋理性批判』第2版におけるcogito ergo sumをめぐるカントの新たな解釈についての論考を発表する予定である。 また、カントの啓蒙思想を18世紀ドイツの文脈のなかに置くことを試みた論考「啓蒙時代における成年市民の概念-カント『啓蒙とはなにか』を読む」(図書『賢い大人になる50の方法』に収録)を発表した。

  14. 近代の価値観の再検討についての研究

    栗原 隆, 城戸 淳, 山内 志朗

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

    研究機関:NIIGATA UNIVERSITY

    2001年 ~ 2002年

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    研究は、旧来の価値観が揺らいで社会的公共性が崩壊しつつあるとともに、また科学技術の負の面が大きく問題化している今日の文明的な混沌の状況において、われわれの今日の価値観の基盤となっている近代初頭の価値観を再検討することを課題とした。本研究はとりわけ、近代の「市民」概念の系譜とその今日的な課題を検討することを試み、現在求められるべき「シチズンシップ」の実相を明らかにした。 その研究成果として、代表者・栗原隆は、ピューリタン革命期の政治文書における「共同する自由」の観念から、さらにルソー、カント、ヘーゲルなどにおける祉会契約思想の系譜を辿り、自由と公共性の結ばれる地点を探った。また、研究の発展として、今日の日本人から刻苦精励や勤勉などの価値観が希薄になるとともに、生産現場での職人気質の消失に伴って、正確で確実なモノつくりの気風が喪われたことに鑑み、生産活動に物語りを用意できるところに「モノつくりの倫理」の成否が掛かっていることを明らかにした。山内志朗は、人格概念の系譜を、ドゥンス・スコトゥスなどの中世哲学の文脈に溯って理解することを試み、私という人格の唯一性の哲学的な根拠を明らかにした。城戸淳は、啓蒙時代における市民概念の成立をカントの啓蒙論文のなかに読みとり、啓蒙哲学の今日的な意味を再検討した。 本研究によってわれわれは、「自由」、「市民」、「人格」、「成年」などの近代の価値観の哲学思想的な源泉を辿り、その本来の文脈あるいは課題を再構築することで、現在の混乱した社会的状況に対して、意義ある一視角を提起しえたと考える。

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