研究者詳細

顔写真

オバラ トヨシ
小原 豊志
Toyoshi Obara
所属
大学院国際文化研究科 国際文化研究専攻 ヨーロッパ・アメリカ研究講座
職名
教授
学位
  • 博士(国際文化)(東北大学)

  • 文学修士(東北大学)

経歴 7

  • 2014年4月 ~ 継続中
    東北大学 大学院国際文化研究科 教授

  • 2005年4月 ~ 継続中
    東北大学大学院国際文化研究科 准教授

  • 2006年9月 ~ 2007年3月
    ウィリアム&メアリー大学ロースクール 客員研究員

  • 1999年4月 ~ 2005年3月
    東北大学大学院国際文化研究科 助教授

  • 1997年4月 ~ 1999年3月
    山口大学人文学部 助教授

  • 1993年4月 ~ 1997年3月
    山口大学人文学部 講師

  • 1992年4月 ~ 1993年3月
    山口大学人文学部 助手

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学歴 2

  • 東北大学 文学研究科 西洋史学

    ~ 1992年3月

  • 東北大学 文学部 西洋史

    ~ 1986年3月25日

委員歴 10

  • 西洋史研究会 評議員

    2008年10月 ~ 継続中

  • 東北史学会 評議員

    1999年10月 ~ 継続中

  • アメリカ史学会 幹事

    2007年9月 ~ 2022年9月

  • アメリカ学会 年報編集委員

    2016年6月 ~ 2022年7月

  • アメリカ学会 評議員

    2020年6月 ~ 2022年6月

  • 東北学院大学「私立大学研究ブランディング事業」 外部評価委員

    2016年3月 ~ 2020年3月

  • 東北大学国際文化学会 総務

    2017年7月 ~ 2019年7月

  • 東北史学会 理事

    2009年10月 ~ 2016年10月

  • 東北大学国際文化学会 総務

    1999年6月 ~ 2001年6月

  • 西洋史研究会 監事

    1999年11月 ~ 2000年11月

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所属学協会 6

  • 東北大学国際文化学会

  • 東北史学会

  • 日本西洋史学会

  • 西洋史研究会

  • 日本アメリカ史学会

  • アメリカ学会

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研究キーワード 7

  • ポピュリズム

  • 人民主権

  • アメリカ型連邦制度

  • 白人性

  • 南北戦争と再建

  • 黒人選挙権

  • アメリカ民主主義

研究分野 2

  • 人文・社会 / 政治学 /

  • 人文・社会 / ヨーロッパ史、アメリカ史 / アメリカ史

論文 25

  1. 「判断しない」という判断―ルーサー対ボーデン判決(1849年)の史的意味― 招待有り 査読有り

    小原 豊志

    アメリカ史研究 (47) 4-22 2024年9月

  2. ドアの反乱「外伝」―アンテベラム期アメリカ合衆国における「反アイリッシュ」裁判― 査読有り

    小原 豊志

    東北大学『国際文化研究科論』(オンライン版) (31) 1-14 2023年12月

  3. アンテベラム期アメリカ合衆国における「ロードアイランド問題」の司法的帰結―「ルーサー対ボーデン裁判」の検討を中心に― 査読有り

    小原 豊志

    国際文化研究科論集(オンライン版) 30 1-13 2022年12月

  4. 「反逆」の人民主権論 ―アンテベラム期ロードアイランド州における「ドア裁判」― 査読有り

    小原, 豊志

    国際文化研究科論集(オンライン版) 29 17-29 2021年12月

    出版者・発行元: 東北大学大学院国際文化研究科

    ISSN:2436-0643

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    type:紀要類(bulletin)

  5. アンテベラム期ロードアイランド州における”Lively Experiment”の帰結 ―「ドアの反乱」期における三つの州憲法の比較分析― 査読有り

    小原, 豊志

    国際文化研究科論集 26 1-14 2018年12月

    出版者・発行元: 東北大学大学院国際文化研究科

    ISSN:1341-0857

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    type:紀要類(bulletin)

  6. アメリカ合衆国の人民主権とは何か―「ドアの反乱」再考― 招待有り

    小原 豊志

    學士會会報 (929) 32-36 2018年3月

  7. 「ドアの反乱」再考―アンテベラム期アメリカ合衆国における人民主権論― 査読有り

    小原 豊志

    国際文化研究科論集 (25) 1-13 2017年12月

  8. アンテベラム期アメリカ合衆国における労働者の反知性主義―セス・ルーサーの人民主権論を中心に― 査読有り

    小原 豊志

    国際文化研究科論集 24 (24) 43-55 2016年12月

    出版者・発行元: 東北大学大学院国際文化研究科

    ISSN:1341-0857

  9. 南北戦争・再建と黒人選挙権―選挙権における白人性変容分析―

    小原豊志, 三瓶弘喜

    『西洋近代における分権的統合その歴史的課題 ―比較地域統合史研究に向けて―』(東北大学出版会) 2013年3月

  10. 「人種」と選挙権―19世紀アメリカ民主主義の展開における白人性構築分析―

    小原 豊志

    東北大学 1-255 2013年2月

  11. 南北戦争と黒人選挙権―軍務における白人性解体の観点から― 招待有り 査読有り

    小原 豊志

    アメリカ史研究 第34 (34) 3-17 2011年8月

    出版者・発行元: 日本アメリカ史学会

    ISSN:0387-8228

  12. アンテベラム期ペンシルヴァニア州における黒人選挙権の剥奪―1838年州憲法の成立過程を中心にして― 招待有り 査読有り

    小原 豊志

    ヨーロッパ文化史研究 (11) 1-31 2010年3月31日

    出版者・発行元: 東北学院大学ヨーロッパ文化研究所

    ISSN:1881-1914

  13. 再建期アメリカ合衆国における市民の権利保護論争―連邦執行法の検討を中心に―

    佐藤勝則編

    比較連邦制史研究(多賀出版) 2010年2月20日

  14. 「ドアーの反乱」と黒人選挙権―アンテベラム期アメリカ合衆国における選挙権拡大闘争の一断面― 査読有り

    小原 豊志

    国際文化研究科論集 (17) 1-14 2009年12月21日

    出版者・発行元: 東北大学大学院国際文化研究科

    ISSN:1341-0857

  15. 再建期アメリカ合衆国における連邦執行法の成立-連邦議会の「ステートアクション」論議の検討を中心に-

    小原 豊志

    比較連邦制史の研究(平成16年度~平成18年度科学研究費補助金(基盤研究A)報告書 120-135 2007年3月

  16. アンテベラム期アメリカ合衆国における選挙権「改革」の特質-東部旧州における選挙権論議の検討を中心に- 査読有り

    小原 豊志

    国際文化研究科論集 (12) 31-44 2004年12月

    出版者・発行元: 東北大学大学院国際文化研究科

    ISSN:1341-0857

  17. アメリカ合衆国における黒人選挙権問題の19世紀的展開

    小原 豊志

    アメリカ社会における「白人性」成立の学際的総合研究(平成13年度~15年度科学研究費補助金(基盤研究(c)(2)研究成果報告書) 1-30 2004年3月

  18. 建国期アメリカ合衆国における選挙権問題-「選挙権におけるフェデラリズム体制」の成立過程- 査読有り

    小原 豊志

    国際文化研究科論集 (第10) 17-31 2002年12月

  19. グラント政権期アメリカ合衆国における黒人選挙権-連邦執行法(The Federal Enforcement Acts)の検討を中心に- 査読有り

    小原豊志

    西洋史研究 (新輯29) 34-56 2000年11月

    出版者・発行元: 西洋史研究会

    ISSN:0386-9288

  20. 再建期アメリカ合衆国における黒人選挙権-合衆国憲法修正第15条の成立過程を中心に- 査読有り

    小原豊志

    山口大学文学会志 49 91-111 1999年2月

    出版者・発行元: 山口大学

    ISSN:0551-133X

  21. アンテベラム期アメリカ合衆国における黒人選挙権-北部自由州を中心に- 査読有り

    小原豊志

    山口大学文学会志 48 55-72 1997年12月

    出版者・発行元: 山口大学

    ISSN:0551-133X

  22. アンテベラム期ニューヨーク州における黒人選挙権-1821年州憲法会議における選挙権改革の検討を中心に- 招待有り 査読有り

    小原豊志

    アメリカス研究 (創刊) 49-67 1996年11月

    出版者・発行元: 天理大学アメリカス学会

    ISSN:1342-341X

  23. 南北戦争後の黒人選挙権-1890年の連邦選挙法案をめぐる政治状況の検討を中心に- 招待有り

    小原 豊志

    西洋近代における国家と社会 1994年3月

  24. 「再建」後、アメリカ南部における政治社会権力状況に関する-考察-ウッドワードの「新南部」理解をめぐって- 査読有り

    小原豊志

    歴史 78 18-36 1992年4月

    出版者・発行元: 東北大学

    ISSN:0386-9172

  25. ソリッドサウスの形成過程-ミシシッピ州憲法会議(1890年)の役割をめぐって- 査読有り

    小原豊志

    西洋史研究 (新輯19) 50-82 1990年11月

    出版者・発行元: 西洋史研究会

    ISSN:0386-9288

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MISC 8

  1. (書評)紀平英作『奴隷制廃止のアメリカ史』 招待有り

    小原 豊志

    アメリカ経済史研究 (22) 30-33 2024年3月

  2. 2016年の歴史学界―回顧と展望―北アメリカ 招待有り

    小原 豊志

    史學雑誌 126 (5) 373-376 2017年6月

    出版者・発行元: 山川出版社

  3. 反知性主義とキリスト教 -大衆の熱狂が生んだアメリカの知的状況-

    小原 豊志

    第22回国際文化研究科公開講座講義資料集 2015年10月

  4. (書評) 安武秀岳『自由の帝国と奴隷制 : 建国から南北戦争まで』

    小原豊志

    『歴史学研究』 (900) 31-34 2012年12月

    出版者・発行元: 青木書店

    ISSN: 0386-9237

  5. 総長・学長選出方式の変遷

    小原 豊志

    東北大学百年史三 通史三 2010年3月

  6. (講演録)南北戦争前期の選挙権拡大闘争-「ドアーの反乱」再考-

    小原豊志

    ヨーロピアン・グローバリゼーションと諸文化圏の変容 研究プロジェクト報告書 Ⅱ 332-346 2009年3月31日

    出版者・発行元: 東北学院大学オープン・リサーチ・センター

  7. 黒人選挙権問題から見たアメリカ民主主義の功罪

    小原 豊志

    第9回国際文化研究科公開講座講義資料集 2002年10月10日

  8. 日本西洋史学会第48回大会記 再建期アメリカ合衆国における黒人選挙権-合衆国憲法修正15条の成立過程を中心に-

    小原 豊志

    西洋史学 (189) 66 1998年3月

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書籍等出版物 4

  1. アメリカの奴隷制と黒人-五世代にわたる補囚の歴史-

    落合明子, 大類久恵, 小原豊志

    明石書店 2007年10月20日

  2. アメリカにおける白人意識の構築-労働者階級の形成と人種-

    小原 豊志, 竹中 興慈, 井川 真砂, 落合 明子

    明石書店 2006年8月31日

  3. アンテベラム期アメリカ合衆国における対黒人選挙権観の展開

    小原 豊志, 落合明子

    平成14年度国際文化研究科研究プロジェクト経費研究成果報告書 2003年3月

  4. 新考 西洋の歴史

    長島武之ほか

    南窓社 1997年3月

講演・口頭発表等 7

  1. 「異端」のデモクラシーー「ドアの反乱」に見る人民主権論のポピュリズム的展開

    小原 豊志

    日本アメリカ史学会第20回年次大会 2023年9月16日

  2. 南北戦争・再建と黒人選挙権―選挙権における白人性解体の意義と限界―

    アメリカ学会第45回年次大会 2011年6月5日

  3. 19世紀史

    アメリカ学会第42回年次大会 2008年6月1日

  4. アメリカ大統領選挙の行方 “How to Follow the 2008 U.S. Presidential Campaign"

    国際文化研究科主催講演会 2007年12月

  5. 19世紀アメリカ合衆国における選挙権問題の展開-黒人選挙権を中心にして-

    第26回アメリカ史研究者夏期セミナー 2001年7月20日

  6. 再建期アメリカ合衆国における黒人選挙権-合衆国憲法修正第15条の成立過程を中心に-

    日本西洋史学会第48回大会 1998年5月17日

  7. アンテベラム期の黒人選挙権-北部自由州を中心に-

    第22回アメリカ史研究者夏期セミナー 1997年8月27日

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共同研究・競争的資金等の研究課題 10

  1. デモクラシーの「飼いならし」―初期アメリカにおける反ポピュリズムの言説構築と実践

    小原 豊志

    2024年4月 ~ 2027年3月

  2. 抗争と粛清のアメリカー19世紀北米ポピュリズムの起源をめぐる史的考察

    中野 博文, 肥後本 芳男, 小原 豊志, 山本 貴裕, 岩野 祐介, 横山 良, 長田 浩彰, 遠藤 泰生, 田中 きく代, 朝立 康太郎, 岩崎 佳孝

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

    研究機関:The University of Kitakyushu

    2020年4月 ~ 2025年3月

  3. 異端のデモクラシー―初期アメリカ合衆国における人民主権論のポピュリズム的展開―

    小原 豊志

    2020年4月 ~ 2024年3月

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    本研究は、アメリカ民主政が発展・確立する18世紀末から19世紀前半期に頻発した「反乱」を、民衆が独自に構築した人民主権論にもとづくポピュリズム運動ととらえ、その論理と運動の全体像を描き出すことにより、ポピュリズムが合衆国政治文化の基礎形成期に果たした役割を明らかにするものである。その際、本研究では民衆独自の人民主権論とその発現としてのポピュリズム運動(「反乱」)を「異端のデモクラシー」と名付け、そこに内在する革新性と反動性の関連を明らかにしつつ、初期のポピュリズムがアメリカ民主政の展開に与えた影響を解明する。 以上の構想のもと、研究二年目にあたる2021年度は、1840年代前半のロードアイランド州で発生した「ドアの反乱」の鎮圧後に、その首謀者として訴追された人物(トマス・ウィルソン・ドア)の裁判を検討した。 この裁判において州検察当局はドアを州に対する反逆者として断罪したのに対し、ドアはみずから率いた反政府活動を人民主権論にもとづく人民の正当かつ当然の行為と主張して無罪を主張した。すなわち、この裁判は「反乱」をめぐって支配者の人民主権論と民衆の人民主権論とが対峙した場であったのであり、その帰趨はアメリカ民主政が依って立つべき人民主権論の内実を定めることになったのである。 以上の研究から明らかになったのは、人民主権の本質を人民による統治機構の自由な改変権としたドアに対し、州司法当局は法の手続き論を展開してドアの議論を一蹴したことである。この裁判の結果、ドアは合衆国史上初めて州に対する反逆罪を適用され、終身刑に処されたのであった。 以上から、建国後半世紀を経過した合衆国においては、人民の革命権を認める独立宣言型の人民主権論は後景に退き、法の手続きを重視する合衆国憲法型の人民主権論が優位になっていたことが明らかになった。

  4. 19世紀アメリカ合衆国における反知性主義と「人種」

    小原 豊志

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

    研究機関:Tohoku University

    2015年4月 ~ 2018年3月

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    本研究は反知性主義、および白人性の分析視角のもとに、建国期以降、19世紀をつうじてアメリカ合衆国で唱えられた黒人奴隷制擁護論、人民主権論、反黒人思想の言説分析をつうじ、アメリカ型民主主義に内在する人種差別性を解明したものである。 具体的には南部奴隷制擁護論、人民主権論のアンテベラム的展開、および南北戦争以降期の異人種間結婚禁止論を分析することにより、これらの言説には聖俗両面における人民の絶対的平等を前提とする反知性主義特質が色濃く反映していた一方で、その「人民」を人種によって境界づける民衆の人種意識が強い影響を及ぼしていたことを明らかにした。

  5. 人種のポリティクス―白人性の解体分析をつうじた南北戦争・再建期像の再構築―

    小原 豊志

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

    研究機関:Tohoku University

    2012年4月 ~ 2015年3月

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    本研究は白人性研究の分析視角のもとに、南北戦争・再建期のアメリカ合衆国で制定された人種関連立法を白人自らが白人性の解体を図った「白人立法」ととらえ、その立法意図を解明することにより、南北戦争・再建期像の再構築を試みたものである。 具体的には軍務・労働・市民権に関する諸立法の制定過程を分析することにより、これらの立法には自由労働思想のもとに人種にかかわらない新たなアメリカ国民を創造しようとする北部白人の意図が込められていたことが明らかになった。ただし、その彼らは国家の再統一を達成するには州主権を尊重する必要性を感じていたために、連邦による白人性の解体が不完全に終わったことも明らかになった。

  6. 「人種」と選挙権-アメリカ民主主義の展開における白人性構築分析-

    小原 豊志

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

    研究機関:Tohoku University

    2007年 ~ 2009年

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    本研究は19世紀アメリカ合衆国の黒人選挙権問題を白人性研究の成果を取り込みつつ考察することによって、アメリカ民主主義に内在する人種性の起源を解明しようしたものである。具体的には南北戦争以前期の自由州における黒人選挙権の剥奪現象を同時期の白人選挙権問題と関連させて考察することにより、この現象が選挙権を自立性の指標とみなし、この権利を「白人」の特権たらしめんとした民衆の人種意識の表出したものであったことを明らかにした。

  7. 近現代欧米における連邦制的地域統合に関する比較社会構造史的研究

    佐藤 勝則, 北川 誠一, 小島 健, 山崎 彰, 小原 豊志, 三瓶 弘喜, 高橋 純一, 佐藤 雪野, 関内 隆

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (A)

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (A)

    研究機関:TOHOKU University

    2004年 ~ 2006年

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    平成18年度は、研究メンバーの一人、小島健が単著『欧州建設とベルギー-統合の社会経済史的研究-』日本経済評論社を刊行した.研究メンバー全員の共同研究財産となった.また平成20年度の出版助成金取得による共同研究成果の刊行(『比較連邦制史の研究』)のための準備作業として、研究成果報告書をとりまとめた.同時にこの3年間(平成16年度-18年度)の共同研究を通して達成しえた研究成果を確認すべく研究参加者全員に対して、以下の発問を行った. 1.共同研究テーマ上の新知見2.個別研究上の新知見.そして共同研究成果刊行のために必要な論集の章節構成を確認する作業を行った.メール会議の形でこれらの点につき、検討に付した. ここでは、1.共同研究テーマ(連邦制的地域統合)上の新知見として挙げられた諸点を確認しておきたい. (1)連邦制的地域統合の前提となるのは、基礎自治体である信仰共同体への定住性の確保とそれを保証する独立した自営農民、手工業者、小商人を基本要素とする市民的共同性の成立にあること. (2)社会的流動性を前提としたアメリカ社会においても、地域共同体の存続を保証するための法的枠組み、資金循環的枠組みそして空間的な枠組みの形成が、コミュニティ、州レヴェルにおいて模索されていること. (3)市民的な共同性の確保を前提とした、連邦制的地域統合のためには、「上から」の公共性の形成(垂直的な財政調整)ではなく、「下から」の公共性の形成(水平財政調整と「目的連合」)が決定的な意味を有すること. なお、3年度にわたる基盤研究の成果として、各人の到達水準を示す研究成果報告書をとりまとめた.この成果の上に、今後科学研究費研究成果刊行助成金(平成20年度)を申請したい.

  8. アメリカ社会における「白人性」成立の学際的総合研究

    竹中 興慈, 落合 明子, 小原 豊志, 井川 眞砂

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

    研究機関:Tohoku University

    2001年 ~ 2003年

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    本研究では、アメリカ合衆国における「白人性」whiteness意識の構築とその展開過程を社会史的、文化的、思想史的側面から学際的、総合的に検討した。全年度を通じて、毎週1回、2〜3時間程度の研究会を開催した。研究会では、主としてD.Roediger, The Wages of the Whiteness(白人性の代償)をテキストにして、その内容理解とともに、諸問題に関するディスカッションを行った。そのなかで浮上した様々な問題点の解決、および各研究分担者の関連諸テーマを深めるための資料収集、およびアメリカ合衆国の研究者との意見交換のために、平成13年度に竹中興慈がイリノイ州シカゴ、平成14年度に井川眞砂がニューヨーク州エルマイラ、平成15年度に小原豊志がノースカロライナ州チャペルヒルへ出張した。 研究補助金による研究の締めくくりとして、『アメリカ社会における「白人性」成立の学際的総合研究』を公刊した。各研究分担者が執筆した内容は、1.竹中が「日本における『白人性』研究の現状と展望」というテーマで、日本における「白人性」研究の持つ問題点と展望を考察した。2.井川は「『ハックルベリー・フィンの冒険』をめぐる人種主義論争-19世紀アメリカの白人作家が描写した黒人像」というテーマで、今日のアメリカ合衆国で展開されている本作品の人種主義論争に関わる黒人描写を検討した。3.小原は「アメリカ合衆国における黒人選挙権問題の19世紀的展開-選挙権における『白さ』の研究-」というテーマで、南北戦争を画期にした選挙権のおける「白さ」の構築・解消・再構築の過程を追究した。4.落合は「人種と記憶-『記憶の場』としての映画『グローリー』-」というテーマで、南北戦争をめぐる記憶の形成と、黒人の排除によって成立した白人性の構築との関係を検討した。

  9. 19世紀アメリカ合衆国における黒人選挙権の総合的研究

    小原 豊志

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

    研究種目:Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

    研究機関:Yamaguchi University

    1997年 ~ 1998年

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    今年度は、南北戦争以降の黒人選挙権問題の展開を検討した。特に報告者が注目したのは、南北戦争直後に成立した合衆国憲法修正第15条である。なぜなら本条項は「黒人選挙権保障条項」として知られるように選挙権における人種差別を禁止したにもかかわらず、結局のところ19世紀末の南部に展開した黒人選挙権剥奪運動を阻止しえなかったからである。そこで報告者は、本条項の成立過程を追跡することにより、同条項の意義を再検討できると考えた。 考察から明らかになったのは、合衆国の国制的特質および当時の黒人選挙権観が本条項の成立に大きな制約を与えたということである。すなわち前者についていえば、そもそも建国期から選挙権授権権限は州に帰属していたのであり、連邦政府が選挙権問題に干渉する余地はなかったのである。こうした「選挙権におけるフェデラリズム体制」が既に確立していたために、連邦が直接黒人に選挙権を付与することは国制上不可能であったわけである。さらに後者についていえば、世論の反黒人選挙権感情は戦前から一貫して強固であり、奴隷制の存在しない北部においても大半の州が黒人選挙権を拒絶していた。しかしながら、憲法修正条項が成立するためには四分の三以上の州で承認を得る必要があったため、黒人に対象を限定した選挙権保障条項案は各州から否決されるおそれがあった。以上の国制的制約および世論的背景のために、合衆国憲法修正第15条は選挙権授権にあたって各州に人種資格の設定のみを禁止するという内容にならざるをえなかったといえる。 以上のことから、合衆国憲法修正第15条は消極的かつ間接的な「黒人選挙権保障条項」であったといえ、本条項においても「選挙権のフェデラリズム体制」を根本的に変革し得なかったことが後の南部黒人選挙権剥奪運動を招来する一因であったといえる。

  10. 西洋近代化過程における民衆意識の変容と民族・国家の問題について

    古賀 秀男, 岡本 明, 小原 豊志, 岩崎 好成, 尼川 創二

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

    研究種目:Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

    研究機関:Yamaguchi University

    1994年 ~ 1994年

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    本研究の主題は西洋19-20世紀の政治社会変革と激動の時代に、西洋諸国の一般庶民、民衆が、国家・民族指導者の主導のもとに推進された政治社会変革にいかに対応し、いかなる態度、立場をとったか、を5人の共同研究者の専攻領域に即して究明することにある。 研究代表者の古賀は主にイギリスのチャーティスト運動を研究主題にしており、1995年5月に『チャーティスト運動の構造』を公刊し、本研究では運動指導者とそれを支えた支持者大衆の間の問題の解明を試み、その一端として小論「チャーティスト運動とそのリーダーたち」を発表した。関連する主題として同時代のエンゲルスの歴史認識にメスを入れた論文も近日中に公刊する。 分担者尼川はロシア革命におけるメンシェヴィキの研究に取り組み、本研究ではロシアの主流のメンシェヴィキから分離したグルジアのメンシェヴィキの研究に専念した。グルジアの運動家たちはなにゆえメンシュヴィズムを選択し、またその路線がなぜ民衆の圧倒的支持を得たのか、をグルジアの状況に即して解明しつつあり、近く論文「グルジア・メンシュヴィズムの形成」として公表する。 分担者岩崎はマイマル期のドイツ国民の政治意識の分析をすすめ、本研究ではドイツ民主党に合流する青年ドイツ騎士団を対象にし、第一次大戦の参戦経験がナチ・イデオロギーへ結びつく要因となったことを究明しつつある。その一端は「自立的政治闘争団体と政党政治(III)」として発表した。 分担者小原はアメリカ南北戦争・再建期の国家と民衆、黒人の問題の研究に務め、本研究では黒人選挙権問題の史的経過の考案と分析をすすめており、近くその一端を公表する。 分担者岡本はナポレオン帝国と民衆の関係の研究に務め、その成果の一端は5月の日本西洋史学会で発表する。

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社会貢献活動 10

  1. 第9回東北大学国際文化研究科公開講座「再検討:アメリカの正義」

    2002年10月 ~ 2002年11月

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    研究科公開講座委員会副委員長として、上記公開講座の企画・実施・講師を担当した。

  2. 第22回東北大学国際文化研究科公開講座「「知」の国際文化学Ⅱ―近代と宗教」

    2015年11月 ~

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    研究科公開講座委員会委員長として、上記公開講座の企画・実施・講師を担当した。

  3. 山形県立山形東高等学校「一日総合大学」

    2010年10月5日 ~

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    標記行事において、「「人種」からみたアメリカ民主主義の功罪」と題する講演を行った。

  4. 書評

    2009年3月 ~

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    アイラ・バーリン著、落合明子、大類久恵、小原豊志訳『アメリカの奴隷制と黒人』に対する書評(評者 石田依子)

  5. 東北学院大学ヨーロッパ研究所公開講演会

    2008年12月13日 ~

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    「アメリカ社会の『多元性』-政治・宗教・思想」をテーマとする標記講演会において、「南北戦争前期の選挙権拡大闘争-『ドアーの反乱』再考-」と題する講演を行った。

  6. 書評

    2008年11月 ~

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    アイラ・バーリン著、落合明子、大類久恵、小原豊志訳『アメリカの奴隷制と黒人』に対する書評(評者 原恵美子)

  7. 書評

    2007年7月 ~

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    デイヴィッド・R・ローディガー著、小原豊志、竹中興慈、井川眞砂、落合明子訳『アメリカにおける白人意識の構築―労働者階級の形成と人種―』に対する書評(評者 村山淳彦)

  8. 書評

    2007年7月 ~

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    デイヴィッド・R・ローディガー著、小原豊志、竹中興慈、井川眞砂、落合明子訳『アメリカにおける白人意識の構築―労働者階級の形成と人種―』に対する書評

  9. 書評

    2007年1月27日 ~

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    デイヴィッド・R・ローディガー著、小原豊志、竹中興慈、井川眞砂、落合明子訳『アメリカにおける白人意識の構築―労働者階級の形成と人種―』に対する書評(評者 藤川隆男)

  10. 宮城県高校教員社会部会(地理・歴史)大会

    2005年11月9日 ~

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    標記大会で、アメリカ合衆国における選挙権問題の歴史に関する講演を行った。

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その他 7

  1. アメリカ文化研究の教育・研究基盤整備に関するプロジェクト

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    東北大学大学院国際文化研究科におけるアメリカ研究のいっそうの充実をはかるため、ことに文化研究に不可欠な基本的文献の収集をはかるとともに、先進の教育動向を把握するため、講座教員同士のの意見交換をおこなった。

  2. アメリカ研究入門者のための授業研究および教材開発

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    本研究は、東北大学国際文化研究科アメリカ研究講座が開講する「アメリカ研究特論」の授業運営に関するものである。従来、同授業においては、講座に所属する全教員が各自の専門を反映させつつアメリカ研究論を展開してきたが、この授業を包括的なアメリカ研究入門論として各教員の授業間にさらなる一貫性をもたせるべく、本研究では授業内容、教材の吟味および授業方法の向上をはかる。

  3. 新融合研究領域創成プロジェクトの支援

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    上記プロジェクトにおいて「米国における白人性研究の方法論分析」というテーマのもとにアメリカ合衆国における白人性研究の動向把握、現地研究者との意見交換、および白人性研究関連資料の収集を目的に、合衆国ヴァージニア州のウィリアム&メアリー大学ロースクールにおいて調査研究をおこなった。

  4. アメリカ合衆国における「人種」の構築過程に関する研究

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    近年のアメリカ史学の領域においては、「人種」を歴史的・社会的構築物と捉える立場から、人種意識の歴史的構築過程に関する研究が盛んになっている。本研究はこうした研究動向をふまえ、南北戦争以前期の黒人選挙権問題の展開を追跡することにより、この問題に内在した白人側の人種意識の実相を明らかにした。

  5. アメリカ合衆国史における「白さ」whitenessに関する学際的研究

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    近年、アメリカ合衆国においては人種意識形成の鍵概念として「白さ」の意識が注目されている。本研究においては、白人民衆の「白さ」の意識が歴史的かつ社会的に構築されたとするD.R.ローディガーの研究を手がかりに、主として合衆国建国後から19世紀末にいたる人種関係の変遷を追跡した。特に分担者の小原は南北戦争以前期の北部自由州における白人と自由黒人との法的地位の相違を検討した。

  6. 現代のアメリカ合衆国におけるエスニック・グループ間の緊張に関する研究

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    現代アメリカ合衆国の深刻な国内問題でありつづける人種・民族問題の史的解明を課題に、エスニック・マイノリティ集団の史的形成過程を分析した。分担者の小原は、近年注目されている白人民衆における「白人性」意識の社会的・歴史的構築過程に注目し、黒人選挙権問題の史的展開過程を追跡し、白人選挙権の拡大と同時に黒人選挙権が拒絶された論理の解明を行った。

  7. J. M. Kousser, The Shaping of Southern Politics : Suffrage Restriction and the Establishment of the One-Party South, 1880-1910, Yale U. P. 1974

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