研究者詳細

顔写真

シマ エツロウ
島 越郎
Etsuro Shima
所属
大学院文学研究科 広域文化学専攻 西洋文化学講座(英語学専攻分野)
職名
教授
学位
  • 博士(文学)(東北大学)

  • 修士(文学)(東北大学)

経歴 6

  • 2016年4月 ~ 継続中
    東北大学大学院 文学研究科 教授

  • 2008年4月 ~ 2016年3月
    東北大学大学院 文学研究科 准教授

  • 2007年4月 ~ 2008年3月
    山口大学 人文学部 准教授

  • 2005年4月 ~ 2007年3月
    山口大学 人文学部 助教授

  • 1999年10月 ~ 2005年3月
    山口大学 人文学部 講師

  • 1998年4月 ~ 1999年9月
    東北大学 文学部 助手

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学歴 2

  • 東北大学 文学研究科

    1991年4月 ~ 1998年3月

  • 東北大学 文学部

    1987年4月 ~ 1991年3月

委員歴 14

  • 日本英文学会 編集委員会顧問

    2024年4月 ~ 継続中

  • 日本英語学会 理事

    2024年4月 ~ 継続中

  • 日本英語学会 編集委員会委員

    2024年2月 ~ 継続中

  • 東北大学英語学研究会 代表

    2022年4月 ~ 継続中

  • 日本英語学会 事務局長

    2021年4月 ~ 2023年3月

  • 東北大学英語学研究会 事務局長

    2008年4月 ~ 2022年3月

  • 日本英語学会 2020年度 優秀発表賞審査委員

    2020年11月 ~ 2020年11月

  • 日本英語学会 2019年度日本英語学会賞(論文)選考委員

    2019年5月 ~ 2019年8月

  • 日本英語学会 日本英語学会賞(著書)審査委員

    2016年7月 ~ 2016年10月

  • 日本英文学会 編集委員

    2013年4月 ~ 2016年3月

  • 日本英語学会 大会準備委員

    2010年12月 ~ 2013年11月

  • 日本英文学会 開催校委員

    2024年5月 ~

  • 日本英語学会 開催校委員

    2017年11月 ~

  • 日本英文学会 開催校委員

    2013年5月 ~

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所属学協会 3

  • 東北大学英語学研究会

  • 日本英文学会

  • 日本英語学会

研究キーワード 6

  • コントロール

  • 省略現象

  • 時制

  • 意味論

  • 統語論

  • 生成文法

研究分野 1

  • 人文・社会 / 英語学 /

受賞 2

  1. 市河賞

    2016年11月19日 一般財団法人語学教育研究所

  2. 日本英語学会新人賞佳作

    2005年11月 日本英語学会

論文 43

  1. コントロールにおける一致現象

    島 越郎

    東北大学文学研究科研究年報 74 51-78 2025年3月

  2. 付加詞コントロールの構造と解釈

    島 越郎

    東北大学文学研究科研究年報 73 31-63 2024年3月

  3. 動詞派生名詞と動名詞における発音されない主語の解釈

    東北大学文学研究科研究年報 72 1-26 2023年3月

  4. 発音されない動作主の解釈 査読有り

    島 越郎

    ことばの様相:現在と未来をつなぐ 238-248 2022年3月

  5. 包括的コントロールと部分的コントロールの違い

    島 越郎

    東北大学文学研究科研究年報 (71) 67-92 2022年3月

  6. 受動文、非定形節、動詞派生名詞における発音されない項の解釈

    島 越郎

    東北大学文学研究科研究年報 (70) 35-61 2021年3月

  7. 潜在項としてのPRO

    島 越郎

    東北大学文学研究科研究年報 (69) 201-227 2020年3月

  8. コントロールの移動分析とその問題点

    島 越郎

    東北大学文学研究科研究年報 (68) 137-158 2019年3月

  9. フェイズに基づくコントロール理論 招待有り 査読有り

    島 越郎

    JELS 36 162-168 2019年2月

  10. コントロールとフェイズ

    島 越郎

    東北大学文学研究科研究年報 (67) 1-19 2018年3月

  11. 不定詞節における動詞句省略

    島 越郎

    文化 81 (1/2) 20-34 2017年9月

    出版者・発行元: 東北大学文学会

    ISSN:0385-4841

  12. 比較標識と比較節の選択関係 招待有り

    島 越郎

    言語学の現在を知る26考 218-229 2016年5月

  13. 省略文に課せられる制限に関する考察:LFコピーとPF削除による派生の観点から

    島 越郎

    東北大学文学研究科研究年報 (64) 27-51 2015年3月

  14. 動詞句省略と形態的同一性

    島 越郎

    文化 78 (3/4) 25-40 2015年3月

  15. 動詞句省略文の二つの派生:削除と空の代用形

    島 越郎

    Proceedings from the 85th General Meeting of the English Literary Society of Japan 87-88 2014年9月

  16. A Unified Analysis of Left-Dislocation and Gapping in English

    Etsuro Shima

    Explorations in English Linguistics (28) 87-107 2014年9月

    出版者・発行元: English Linguistics Society

    ISSN:1343-9901

  17. 動詞句省略文における発音されない代用形

    島越郎

    東北大学文学研究科研究年報 (63) 101-129 2014年3月

  18. 省略文に課せられる同一性の問題

    島 越郎

    東北大学文学研究科研究年報 (62) 61-89 2013年3月

  19. フェイズに基づくLFコピーとPF削除:動詞句削除、擬似空所化、空所化の違いについて

    島 越郎

    東北大学文学研究科研究年報 (61) 41-61 2012年3月

  20. 省略文における再分析

    島 越郎

    東北大学文学研究科研究年報 (60) 61-90 2011年3月

  21. 削除現象を巡る機能範疇の統語特性と解釈特性:削除現象から考える文の左方周縁部

    島 越郎

    Proceedings from the 83rd General Meeting of the English Literary Society of Japan 83 150-152 2011年

    出版者・発行元: 日本英文学会

  22. LFコピーとPF削除による省略文の分析

    島 越郎

    JELS 27:Papers from the 27th Conference of the English Linguistic Society of Japan 27 227-235 2010年3月10日

  23. 省略文の派生:コピーと削除

    島 越郎

    東北大学文学研究科研究年報 (58) 93-112 2009年2月

  24. 動詞投射範疇の削除

    島 越郎

    言語研究の現在:形式と意味のインターフェース 377-386 2008年3月

  25. Two types of elliptical constructions

    Etsuro Shima

    English Linguistics 25 (1) 292-314 2008年

    DOI: 10.9793/elsj1984.25.292  

    ISSN:1884-3107 0918-3701

  26. 現在時制と過去時制の未来用法 招待有り

    島 越郎

    英語青年 153 (1) 26-29 2007年4月

    出版者・発行元: 研究社

    ISSN:0287-2706

  27. Reducing Pseudogapping to VP ellipsis 査読有り

    Etsuro Shima

    English Linguisitcs 23 (1) 279-308 2006年6月

    出版者・発行元: The English Linguistic Society of Japan

    DOI: 10.9793/elsj1984.23.279  

    ISSN:1884-3107

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    The purpose of this paper is to consider the ellipsis phenomenon called Pseudogapping. Several researchers have assumed that Pseudogapping results from VP ellipsis, with a remnant having moved out of the deleted VP. Given this assumption, I will propose that Pseudogapping involves movement of a remnant to Spec of vP in the overt component, followed by both PF-deletion of a verb projection excluding the remnant and LF-movement of a corresponding phrase out of its antecedent. I will show that this proposal provides a straightforward account of some properties of Pseudogapping that are distinct from VP ellipsis.

  28. Backward VP ellipsis and Pseudogapping

    Etsuro Shima

    英語と英米文学 40 (40) 1-13 2005年12月

    出版者・発行元: 山口大学人文学部・教育学部・経済学部・工学部

    ISSN:0288-2396

  29. A Sloppy Identity Puzzle of Pseudogapping

    Etsuro Shima

    山口大学文学会志 55 129-140 2005年3月

    出版者・発行元: 山口大学文学会

    ISSN:0551-133X

  30. A Locality Effect of Pseudogapping

    Etsuro Shima

    英語と英米文学 38 17-32 2003年12月

    出版者・発行元: 山口大学

    ISSN:0288-2396

  31. Present and Past Tenses in Future Contexts

    Etsuro Shima

    Explorations in English Linguistics 18 13-37 2003年3月

  32. A Preference for Move over Merge 査読有り

    Etsuro Shima

    Linguisitc Inquiry 31 375-385 2000年3月

  33. Economy of derivations: From global to local 査読有り

    Etsuro Shima

    English Linguistics 17 (2) 434-458 2000年

    DOI: 10.9793/elsj1984.17.434  

    ISSN:1884-3107 0918-3701

  34. On Postcyclic Appication of Adjunct

    Etsuro Shima

    KLS 19 274-283 1999年10月

  35. 付加詞併合の非循環適用

    島 越郎

    ことばの核と周縁:日本語と英語の間 357-380 1999年10月

  36. Two types of wh-features 査読有り

    E Shima

    LINGUA 107 (3-4) 189-206 1999年4月

    ISSN:0024-3841

  37. Deriving the Case Adjacency Effects

    Etsuro Shima

    Explorations in English Linguistics 13 197-219 1998年3月

  38. The Elimination of Covert Movements

    Etsuro Shima

    Proceedings of TACL Summer Conference 1997 157-168 1997年12月

  39. Merge Or Move 査読有り

    Etsuro Shima

    English Linguistics 14 52-69 1997年

    DOI: 10.9793/elsj1984.14.52  

    ISSN:1884-3107 0918-3701

  40. A Preference for Move over Merge

    Etsuro Shima

    Proceedings of TACL Summer Conference 1996 121-132 1996年12月

  41. On the Trigger and Locality of NP Movement

    Etsuro Shima

    文化 60 (1/2) 20-34 1996年9月

    出版者・発行元: 東北大学文学会

    ISSN:0385-4841

  42. Economy of Derivation and Its Application 査読有り

    Etsuro Shima

    EL 12 56-72 1995年

    DOI: 10.9793/elsj1984.12.56  

    ISSN:1884-3107 0918-3701

  43. Optional Movements and the Economy Constraint

    Etsuro Shima

    英語学論考 9 67-82 1993年11月

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MISC 6

  1. 言葉に関する無自覚な知識の解明

    島 越郎

    人文社会科学の未来へ:東北大学文学部の実践 61-75 2022年3月

  2. 回顧と展望:統語論・意味論・形態論の研究(1) 招待有り

    島 越郎

    英語年鑑 2021 46-51 2021年1月

  3. 見えない、聞こえない表現から考える「遺産」としての文法 査読有り

    島 越郎

    (人文社会科学講演シリーズ11)未来への遺産 171-201 2020年3月

  4. 増補版 チョムスキー理論辞典

    島 越郎

    2016年12月

  5. Tough構文と目的節

    島 越郎

    英語の主要構文 161-170 2002年4月

    出版者・発行元: 研究社

  6. 名詞句移動

    島 越郎

    英語の主要構文 51-60 2002年4月

    出版者・発行元: 研究社

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書籍等出版物 6

  1. ことばの様相 : 現在と未来をつなぐ

    島, 越郎, 富澤, 直人, 小川, 芳樹, Dobashi, Yoshihito, Sato, Yosuke, Lupşă, Cornelia Daniela

    2022年3月

    ISBN: 9784758923668

  2. 英語構文を分析する(下)

    Radford, Andrew, 金子, 義明, 島, 越郎, 菅野, 悟, 中村, 太一, 戸塚, 将, 戸澤, 隆広, 菅原, 美佳

    開拓社 2020年6月

    ISBN: 9784758922876

  3. 英語構文を分析する(上)

    Radford, Andrew, 金子, 義明, 島, 越郎, 富澤, 直人, 椙本, 顕士, 北田, 伸一, 佐藤, 元樹

    開拓社 2020年6月

    ISBN: 9784758922869

  4. 省略現象と言語理論

    島 越郎

    開拓社 2015年10月

    ISBN: 9784758922227

  5. 言語研究の現在:形式と意味のインターフェース

    金子義明, 菊地朗, 高橋大厚, 小川芳樹, 島越郎

    開拓社 2008年3月

    ISBN: 9784758921398

  6. 左方移動

    大庭幸男, 島 越郎

    研究社 2002年3月

    ISBN: 4327257109

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講演・口頭発表等 12

  1. コントロールにおける一致現象 招待有り

    島 越郎

    日本英文学会第97回大会 2025年5月31日

  2. 潜在項としてのPRO 招待有り

    島 越郎

    日本英文学会第92回大会(ウェブカンファレンス)

  3. フェイズに基づくコントロール理論 招待有り

    島 越郎

    日本英語学会第36回大会 2018年11月

  4. 比較標識と比較節の選択関係

    日本英語学会第33回大会 2015年11月

  5. 動詞句省略文の二つの派生:削除と空の代用形

    日本英文学会第86回大会 2014年5月

  6. 削除現象から考える文の左方周縁部

    日本英文学会第83回大会 2011年5月

  7. LFコピーとPF削除による省略文の分析

    日本英語学会第27回大会 2009年11月

  8. On Postcyclic Merger of Adjuncts

    関西言語学会第23回大会 1998年11月

  9. The Elimination of Covert Movements

    TACL夏期言語学会第4回 大会 1997年9月

  10. Merge or Move

    TACL夏期言語学会第3回大会 1996年9月

  11. 競合する派生の選択について

    日本英語学会第12回大会 1994年11月

  12. 派生の経済性について

    日本英語学会第10回大会 1992年11月

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共同研究・競争的資金等の研究課題 12

  1. 発音されない名詞表現と対応する代名詞の意味解釈

    島 越郎

    2024年4月 ~ 2028年3月

  2. 極小主義プログラムにおけるフェイズに基づくコントロール理論

    島 越郎

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

    研究機関:Tohoku University

    2020年4月 ~ 2025年3月

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    発音されない主語は変項であり、変項への値付与が統語構造を構築する際に課せられるフェイズ理論に基づいて行われることを提案し、その経験的妥当性を次の2つの観点から検証した。 1)非定形節、受動文、中間構文における発音されない主語の解釈の違い: 非定形節内の発音されない主語の解釈は、文中に生起する要素が非定形節内の発音されない主語の先行詞として義務的に解釈される場合と随意的に解釈される場合がある。また、受動文の発音されない主語は非特定的な動作主として解釈され、中間構文の発音されない主語は総称的に解釈される。本研究の分析によると、これらの発音されない主語の解釈の違いは、変項への値付与の違いとして説明される。中間構文の変項は統語構造に投射されず語彙部門で認可されるが、受動文と非定形節の変項は統語構造に投射し、フェイズ理論に従って値が決まる。また、受動文では目的語が主語位置に移動する結果、受動文の変項は意味解釈部門で存在量化詞により束縛される。この分析の下では、非定形節、受動文、中間構文の発音されない主語の振る舞いの違いが統一的に説明できる。 2)動詞の目的語として生起する非定形節に見られる包括的コントロールと部分的コントロールの違い: 非定形節が動詞の目的語として生起する場合、非定形節の発音されない主語が非定形節を選択する動詞の項として唯一的に解釈される包括的コントロール解釈と非定形節を選択する動詞の項以外の要素も含む部分的コントロール解釈が見られる。本研究の分析によると、包括的コントロールの変項は不定詞節を選択する動詞の項により束縛されるが、部分的コントロールの変項は不定詞節を形成するCP主要部により束縛される。この分析の下では、副詞節として生起する非定形節では部分的コントロールが許されないが、主語として生起する非定形節では部分的的コントロールが許される事実が統一的に説明できる。

  3. 非定形節における発音されない主語の意味解釈の研究 競争的資金

    島 越郎

    2017年4月 ~ 2020年3月

  4. 発音されない照応表現の研究 競争的資金

    島 越郎

    2013年4月 ~ 2016年3月

  5. 省略現象に関する統語論・意味論のインターフェイス研究 競争的資金

    島 越郎

    2010年4月 ~ 2013年3月

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    平成23年度は、前年度の成果を踏まえその発展及び検証を行った。まず省略現象を理論的にとらえる道具立てである論理部門におけるコピーと音韻部門における削除に関して、間接疑問文縮約における態の不一致に関する日英語の比較を通じてその両方が文法の中でどのように位置づけられるべきかということを論じた。より具体的には、日英語の相違から両方の仕組みが必要であるという結論が導かれることを示した。この成果は第66回日本英文学会東北支部大会のシンポジウムにおいて発表され、また学会議事録へ投稿する論文として準備中である。また、省略の認可条件の一つである同一性という概念についてそれが統語的に定義されるべきかあるいは意味的に定義されるべきかという問題に関して、先行節包含型間接疑問文縮約における態の不一致をドイツ語、ロシア語の資料を元に検討した。その結果、従来意味的同一性を支持するとされてきた当該の構文では説明できない事実が発見され、代替案を提案することによってむしろ統語的同一性を支持することになるということを論じた。この成果は国際専門誌に投稿・査読中である。また、移動現象と省略現象の接点として、日本語の右方転移構文を詳細に検討し、省略を必要とする場合としない場合があることを論じた。さらに、省略を必要としない場合の基底構造はイタリア語やブルガリア語、ドイツ語といった様々な語族に属する言語に見られるぶら下がり話題構文と緊密な対応関係があることを論じた。これらの成果は国際学術雑誌に論文として投稿・査読中である。さらに、省略を受けた部分からどのような要素が抜き出されうるかという理論的問題について、前年度までの成果の一つである動詞残留型間接疑問文縮約および新たなデータに基づき、句と主要部という非対称性があるという一般化を提案し、さらにそれがどのように理論的に捉えられうるかという点に関しても新たな提案を行った。

  6. 削除文に課せられる統語条件と意味条件の研究 競争的資金

    島 越郎

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

    2006年4月 ~ 2010年3月

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    自然言語における削除文を考察する際には、言語話者がどのような手順に従って削除された箇所に適切な意味を与えているのかを明らかにしなければならない。この問題に取り組むために、本研究は、自然言語に存在する様々な削除文の特徴を統語的側面と意味的側面から考察した。研究の結果、省略文の削除箇所には、発音されない代用表現が存在する場合と発音されない統語構造が存在する場合があることを明らかにした。また、後者の場合、省略文は音韻部門における削除操作、または、意味部門におけるコピー操作により形成される二通りの派生があることも明らかにした。

  7. 時制とその周辺領域の発展的研究

    太田 聡, 和田 尚明, 岩部 浩三, 和田 学, 武本 雅嗣, 松谷 緑, エドワーズ ナサニエル, 今井 新悟, 島越 郎, 前田 満

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

    研究機関:Yamaguchi University

    2008年 ~ 2010年

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    英語、日本語、ドイツ語、フランス語、朝鮮語、オランダ語など、様々な個別言語に見られる時制とその関連現象を分析して、時間の認識や表現に関して人間言語が共有している普遍的特徴と原理を解明した。そして、理論的には、研究分担者の一人である和田尚明の開拓した合成的時制理論(compositional tense theory)が、様々な時制関連現象の説明に極めて有用であることを明らかにした。

  8. 時制現象に関する統語論的・意味論的研究 競争的資金

    制度名:Grant-in-Aid for Scientific Research

    2003年4月 ~ 2006年3月

  9. 削除文における意味内容復元のメカニズムの研究 競争的資金

    島 越郎

    制度名:Grant-in-Aid for Scientific Research

    2003年4月 ~ 2006年3月

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    前年度に引き続き,英語における擬似空所化(Pseudogapping)と動詞句削除(VP ellipsis)と呼ばれる二つの省略構文が持つ特徴について研究を行った。擬似空所化構文において削除される要素は,動詞のみではなく,動詞句全体であるという分析が,Jayaseelan(1990)やLasnik(1999)により提案されている。これらの分析によれば,擬似空所化構文における文末の残留要素は,動詞句が削除される前に,動詞句内から摘出されていることになる。これらの分析は,擬似空所化構文と動詞句削除を全く異なる二つの構文として捉えるのではなく,擬似空所化構文は動詞句削除構文の一種であると考える点において,理論的に優れている。しかしながら,この仮説をより推し進めるためには,文末に生起する残留要素の摘出方法を明らかにしなければならない。この問題について,Jayaseelanは重名詞句移動,また,Lasnikは目的語転移により,残留要素が動詞句内から摘出される可能性を示唆している。これに対して,本研究では,これら二つの分析の問題点を指摘し,新たな摘出方法を提案した。具体的には,Larsonが主張する二重動詞句構造に基づき,「残留要素は下位の動詞句内から上位の動詞句の指定部に移動する」という新たな仮説を提案し,JayaseelanやLasnikの分析では説明できない次の三つの事実に対して原理的説明を与えている。 1 擬似空所化構文では,文末に生じる残留要素が必ず焦点化される。 2 動詞句削除構文は主節に先行する従属節内に生起できるが,擬似空所化構文は生起できない。 3 動詞句削除構文では主節動詞とその補部節全体を削除することができるが,擬似空所化構文ではできない。

  10. 時制とその周辺領域の統語的・意味的研究

    岩部 浩三, 和田 学, 前田 満, 島 越郎, 今井 新悟, 和田 尚明, 太田 聡, 武本 雅嗣

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

    研究機関:Yamaguchi University

    2003年 ~ 2005年

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    研究成果は,次の三つにまとめることができる。 I)英語における時制現象について 1)岩部浩三が,現在時制における単純形と進行形の関係はそのまま過去時制には適用できないことを明らかにした。 2)松谷緑が,歴史的側面から進行形の意味と用法を考察し,be + 〜ingという形式の果たす機能を明らかにした。 3)太田聡が,時制を具現化する動詞の屈折変化が文法のどのレベルで起きるかを明らかにした。 4)島越郎が,形式意味論の枠組みを使って現在形と過去形の未来用法を明らかにした。 5)和田尚明が,文献学的な視点から英語の3人称小説における過去形の解釈の仕方を明らかにした。 II)時制とその関連領域について 1)岩部浩三が,過去時制における総称文の解釈を考察し,総称文における時制解釈を明らかにした。 2)前田満が,モダリティと時制の観点から英語における感情を表すshouldの意味発達を明らかにした。 III)英語以外の時制現象について 1)今井新悟が,日本語の「...トキ」という節の時制解釈を明らかにした。 2)和田学が,韓国語のアスペクト形式と項構造の関係に注目し、アスペクト形式を用いて語彙的受動文の項構造を明らかにした。 3)武本雅嗣が,フランス語のジェロンディフが「直結型因果関係」しか表さないのは、その従属性の高さに起因していることを明らかにした。

  11. 英語構文における移動操作の解明 競争的資金

    制度名:Ordinary Research

    1999年10月 ~ 2002年3月

  12. ミニマリスト・プログラムにおける統語操作の解明 競争的資金

    制度名:Ordinary Research

    1994年5月 ~ 1999年9月

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社会貢献活動 7

  1. 学問としての英文法:省略構文の研究

    2023年10月5日 ~

  2. ことばの普遍性と多様性:日本語と英語の比較から

    「第21期有備館講座」

    2022年8月27日 ~

  3. 平成30年度「東北大学公開講座」(宮城県仙台第一高等学校)

    2018年9月15日 ~

  4. 市民のための公開講座「第11期齋理蔵の講座」

    市民のための公開講座「第11期齋理蔵の講座」

    2018年9月1日 ~

  5. 仙台第一高等学校

    2010年12月7日 ~

  6. 宮城県民大学

    2010年9月14日 ~

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    公開講座「人間理解の方法論2:世界・日本・仙台」

  7. 宮城県立泉館山高等学校

    2009年4月24日 ~

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その他 1

  1. 書評:カエル・ジョンソン(編)『省略におけるトピック』