研究者詳細

顔写真

サトウ トオル
佐藤 透
Toru Sato
所属
大学院国際文化研究科 国際文化研究専攻 多文化共生論講座
職名
教授
学位
  • 博士(文学)(東北大学)

  • 文学修士(東北大学)

委員歴 4

  • 東北哲学会 会長

    2023年4月 ~ 継続中

  • 東北大学国際文化学会 総務役員

    2001年6月 ~ 2002年6月

  • 東北大学国際文化学会 総務役員

    2001年6月 ~ 2002年6月

  • 東北哲学会 委員

    2004年10月 ~

所属学協会 4

  • 比較思想学会

  • 東北大学国際文化学会

  • 東北哲学会

  • 日本哲学会

研究キーワード 5

  • 美学・芸術論

  • 比較思想

  • 応用倫理

  • 現象学

  • 時間

研究分野 1

  • 人文・社会 / 哲学、倫理学 /

論文 39

  1. 日本の「もののあはれ」と西洋思想 査読有り

    佐藤 透

    83-100 2024年3月1日

    出版者・発行元:

    DOI: 10.1007/978-3-031-42186-0_6  

    ISSN:2662-2181

    eISSN:2662-219X

  2. 質問への回答と『質的知覚論』への補遺 招待有り

    佐藤 透

    『MORALIA』 (第29号) 47-68 2022年10月

  3. (研究エッセイ) アイデンティティと民族主義の心理―多文化共生のための覚え書き―

    佐藤 透

    『ヨーロッパ研究』 (第16号) 91-99 2022年3月

  4. 「もののあはれ」の日本的性格を巡って―その美意識としての一般性と特殊性― 招待有り

    佐藤 透

    『思索』 (第54号) 27-51 2021年12月

  5. 網膜像を媒介とした視知覚記述の虚偽性について

    佐藤 透

    ヨーロッパ研究 (14) 29-51 2020年3月

  6. 質的自然観の再構築のために―諸感覚の協働という視点から―

    佐藤 透

    ヨーロッパ研究 (13) 21-47 2019年3月

  7. 心のよさとは何か―「不生の仏心」と「もののあはれ」を手引きとして― 招待有り 査読有り

    佐藤 透

    加藤尚武編著『ホモ・コントリビューエンス』未来社 2017年11月

  8. 不可知の外界―不自然な自然観はどのように生まれたか― 招待有り

    佐藤 透

    『生の倫理と世界の論理』(東北大学出版会) 121-147 2015年3月31日

  9. 美味の現象学-あるいは生活上の潤いについてー

    佐藤 透

    『ヨーロッパ研究』 (第10号) 203-218 2015年3月

    出版者・発行元: 東北大学大学院国際文化研究科ヨーロッパ文化論講座

  10. 運命論的語りの構造に関する試論 招待有り

    佐藤 透

    『思索』 (第47号) 157-175 2014年10月

    出版者・発行元: 東北大学哲学研究会

    ISSN:0289-064X

  11. 幽玄美とは何か

    佐藤透

    ヨーロッパ研究 (第9) 139-164 2014年3月

    出版者・発行元: 東北大学大学院国際文化研究科ヨーロッパ文化論講座

  12. 寂びの美と「積時性」-哲学的分析のための素描― 査読有り

    佐藤透

    思索 (第45) 109-130 2012年10月

    出版者・発行元: 東北大学哲学研究会

    ISSN:0289-064X

  13. 自然の心―アニミズムは環境危機から世界を救うか― 招待有り

    佐藤 透

    世界の感覚と生の気分 2012年3月

  14. 原子力時代における科学者の責任―J.フォージ『科学者の責任ー哲学的探究』を中心に 招待有り

    佐藤透

    フィロソフィア・イワテ (第45) 45-59 2011年11月

  15. 共感のクオリア―形而上学への通路としての― 招待有り

    佐藤 透

    『共感と感応―人間学の新たな地平―』(東北大学出版会) 2011年4月30日

  16. 人はどの程度「歴史物語」を必要とするか

    佐藤 透

    ヨーロッパ研究 (第8) 73-98 2010年3月

    出版者・発行元: 東北大学大学院国際文化研究科ヨ-ロッパ文化論講座

  17. 侘びの美意識―その美としての一般性と特殊性― 査読有り

    佐藤 透

    東北哲学会年報 25 (25) 1-17 2009年4月24日

    出版者・発行元: 東北哲学会

    ISSN:0913-9354

  18. 有意味性の相互主観的構成について

    佐藤 透

    ヨーロッパ研究 第7 (7) 39-74 2008年3月

    出版者・発行元: 東北大学大学院国際文化研究科ヨ-ロッパ文化論講座

  19. 芸術が体験される時―芸術体験と実在― 招待有り

    佐藤透

    芸術の始まる時、尽きる時(東北大学出版会) 2007年3月

  20. 時間論から見たキリスト教と浄土教―「実存論的終末論」と「平生業成」― 査読有り

    佐藤透

    ヨーロッパ研究 (6) 183-214 2007年3月

    出版者・発行元: 東北大学大学院国際文化研究科ヨ-ロッパ文化論講座

  21. アイデンティティと共同体―柔らかなアイデンティティのために― 査読有り

    佐藤 透

    ヨーロッパ研究 (5) 153-174 2005年12月26日

    出版者・発行元: 東北大学大学院国際文化研究科ヨ-ロッパ文化論講座

  22. 「人生の意味」の意味―時と意味の現象学のための素描― 招待有り

    佐藤 透

    思索 (38) 139-159 2005年10月18日

    出版者・発行元: 東北大学哲学研究会

    ISSN:0289-064X

  23. 寛容と平和 査読有り

    佐藤 透

    ヨーロッパ研究 4 (4) 193-216 2004年7月

    出版者・発行元: 東北大学大学院国際文化研究科ヨ-ロッパ文化論講座

  24. ライプニッツから現象学へ 査読有り

    佐藤 透

    国際文化研究科論集 (11) 1-14 2003年12月

  25. 時間単子論 招待有り

    佐藤 透

    現象学年報 (19) 73-86 2003年11月

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    ワークショップ提題

  26. 技術倫理 招待有り

    佐藤 透

    『知の地平―大学におけるマルチリテラシーと応用倫理』(東北大学出版会) 2003年3月

  27. ハイデガー思想の変遷と時間論 査読有り

    佐藤 透

    国際文化研究科論集 (第10) 1-16 2002年12月

  28. 救命艇倫理と共有地の悲劇 招待有り

    佐藤 透

    『共生のリテラシー―環境の哲学と倫理』(東北大学出版会) 2001年3月

  29. ベルクソンと'Waram-frage'

    佐藤 透

    文化国際研究 4 (4) 13-23 2000年2月

    出版者・発行元: 東京都立短期大学文化国際学科研究委員会

    ISSN:1342-7865

  30. ベルクソンの反言語論 査読有り

    佐藤 透

    東北哲学会年報 (13) 35-48 1997年6月

    出版者・発行元: 東北哲学会

    ISSN:0913-9354

  31. 生命倫理における身体所有の概念について 査読有り

    佐藤 透

    MORALIA (4) 16-28 1997年3月

  32. 時間意識と外界 査読有り

    佐藤 透

    文化 59 (1・2) 46-63 1995年9月

    出版者・発行元: 東北大学文学会

    ISSN:0385-4841

  33. 時の流れの速さについて 査読有り

    佐藤 透

    科学基礎論研究 22 (83) 41-46 1994年12月

    出版者・発行元: 科学基礎論学会

    DOI: 10.4288/kisoron1954.22.41  

    ISSN:0022-7668

  34. 無実体考 査読有り

    佐藤 透

    倫理学年報 43 (43) 85-100 1994年3月

    出版者・発行元: 学術雑誌目次速報データベース由来

    ISSN:0483-0830

  35. 心の内のイデアと心の外のオブジェクト 査読有り

    佐藤 透

    文化 56 (1・2) 39-58 1992年9月

    出版者・発行元: 東北大学文学会

    ISSN:0385-4841

  36. 人間的瞬間 査読有り

    佐藤 透

    思索 (24) 41-61 1991年9月

  37. 知覚的創造 査読有り

    佐藤 透

    倫理学年報 (39) 101-116 1990年3月

  38. ベルクソンの時間論と生きた永遠 査読有り

    佐藤 透

    科学基礎論研究 19 (71) 47-52 1988年12月

    出版者・発行元: 科学基礎論学会

    DOI: 10.4288/kisoron1954.19.47  

    ISSN:0022-7668

  39. フッセルにおける二つの過去把持概念 査読有り

    佐藤 透

    思索 (20) 75-94 1987年9月

    出版者・発行元: 東北大学哲学研究会

    ISSN:0289-064X

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書籍等出版物 12

  1. 質的知覚論の研究 : 世界に彩りを取り戻すための試論

    佐藤, 透

    東北大学出版会 2021年3月

    ISBN: 9784861633546

  2. 人間探究

    佐藤透, 音喜多信博, 小林睦, 馬渕浩二

    2017年8月3日

  3. 美と実在―日本的美意識の解明に向けて―

    佐藤 透

    ナカニシヤ出版 2016年11月29日

  4. 『現代哲学キーワード』

    門脇俊介, 野家啓一, 村上祐子, 戸田山和久, 清塚邦彦, 柏端達也, 信原幸弘, 松本俊吉, 佐藤透, 福間聡, 小林睦

    有斐閣 2016年1月10日

  5. 『スクリブナー思想史大辞典』

    翻訳編集委員長, 野家恵一, 翻訳者多数につき省略

    丸善出版 2016年1月

  6. 科学者の責任―哲学的探究―

    佐藤透, 渡邉嘉男

    2013年3月22日

  7. 人生の意味の哲学

    佐藤透

    春秋社 2012年10月20日

  8. 現代哲学

    竹内修身, 池尾恭一, 後藤嘉也, 小松恵一, 佐藤透

    金港堂 2008年11月20日

    ISBN: 9784873980843

  9. ヨーロッパ大陸の哲学

    佐藤 透

    岩波書店 2004年6月

  10. 新現象学運動

    小川, 梶谷

    世界書院 1999年5月

  11. 『時間体験の哲学』

    佐藤 透

    1999年

  12. 現象学事典

    佐藤 透

    1994年3月

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講演・口頭発表等 3

  1. 「もののあはれ」と西洋思想 招待有り

    佐藤 透

    2021年4月25日

  2. 侘びの美意識―その美としての一般性と特殊性―

    第25回東北哲学会大会 2008年11月

  3. 時間単子論

    第24回日本現象学会大会 2002年11月9日

共同研究・競争的資金等の研究課題 15

  1. 美学・芸術論 競争的資金

    2006年4月 ~ 継続中

  2. 時間の哲学 競争的資金

    2001年4月 ~ 継続中

  3. ベルクソン哲学研究 競争的資金

    2001年4月 ~ 継続中

  4. 現象学研究 競争的資金

    2001年4月 ~ 継続中

  5. 心の一人称的特性と心身問題―間主観的構成論から見た心身の相関―

    佐藤 透

    2024年4月 ~ 2027年3月

  6. 日本哲学における論理と感情の系譜

    野家 啓一, 荻原 理, 直江 清隆, 上原 麻有子, 村山 達也, 佐藤 透, 原 塑, 遠藤 健樹, 城戸 淳, FONGARO ENRICO, ラム ウィンカン

    2020年4月 ~ 2023年3月

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    本研究の目的は、論理と感情という視点から日本哲学を検討することにより、その多様性と可能性とを明らかにし、かつその成果をひろく世界に発信して日本哲学研究の基盤形成に寄与することにある。本研究では、西田幾多郎や田辺元などのいわゆる京都学派の思想家だけでなく、高橋里美、三宅剛一、阿部次郎など、草創期の東北帝国大学で活躍した人々に着目する。 2020(令和2)年度は初年度でもあり、まずは関連する文献の読解や情報収集に多くの時間を割いた。研究代表者・分担者は、①科学哲学・論理学の研究班、②西洋哲学の同化と異化の研究班、③感情・美学の研究班に分かれて、それぞれに課題と進捗を共有しつつ、基礎的な研究を進めた。 研究代表者の野家は、論文「東北大学と科学哲学の伝統」において、東北帝大における田辺元、高橋里美、三宅剛一などの業績を論じ、日本哲学における「論理」の系譜を辿った。分担者の上原は、西田や田辺など京都学派の哲学者について講演等で発信した。 2017~2019年度の科研費「感情の媒介的機能に定位した、よき共同的な生の構想」(代表・野家)の成果を受け継ぎつつ、この科研費研究の成果も盛りこむ形で、『エモーション・スタディーズ』誌において、特集企画「共同と感情の哲学」を組み、代表・分担者が「感情」をめぐる研究成果を公表した。 2020年度中に、林永強氏(獨協大)の協力を得て、国内外の研究者と連携して、日本哲学における感情について研究を進めた。その結果、2021年4月に International Conference, Emotion and Feeling in Japanese Philosophy を開催するに到った。

  7. 質的知覚論の再構築

    佐藤 透

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

    研究機関:Tohoku University

    2015年10月 ~ 2018年3月

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    17世紀に登場した新しい自然観は、外界に物理的な性質のみを帰属させ、その一方で、色や音などの感覚的性質を観察者に位置付けた。しかし、この知覚図式は、外界の事物が色をもつという常識的立場に反するだけでなく、外界に実在する対象が不可知のものとなってしまうという矛盾を含む。 この研究では、知覚の因果的プロセスに関する科学的証言を尊重しつつ、かつ外界に色などの質的性質を保証するような知覚論を構築し直すことを試みた。その際に、外部世界についての主観的記述を基礎として、そこに因果的プロセスの客観的記述を組み込むことで質的知覚論を再構築することが可能となり、その逆ではないことが示された。

  8. 自然観の展開と人間的営為の運命に関する思想史的・応用倫理学的研究

    座小田 豊, 荻原 理, 小熊 正久, 後藤 嘉也, 佐藤 透, 篠澤 和久, 戸島 貴代志, 直江 清隆, 野家 啓一, 小林 睦, 長谷部 正, 原 塑, 日野 正輝, 村山 達也, 長谷川 公一

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

    研究機関:Tohoku University

    2012年4月 ~ 2016年3月

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    本研究は、人間観と自然観との相互関係と変遷を辿り、その成果を、科学技術論や、農村・都市についての実証研究や人文地理学と照らし合わせ、自然と人間社会を考える新しいモデルを獲得することを目的とした。 古代ギリシアから現代にまで至る「自然」概念の変遷の研究、運命論や天罰論の分析、トランス・サイエンス概念や技術概念の分析、自然観の国際比較や東北観の経年比較といった点について、多様な成果を挙げることができた。以上の成果は、座小田豊(編)『自然観の変遷と人間の運命』(東北大学出版会、2015年)としてまとめられている。

  9. 共感から良心に亘る「共通感覚」の存立機制の解明、並びにその発現様式についての研究

    栗原 隆, 加藤 尚武, 座小田 豊, 奥田 太郎, 伊坂 青司, 山内 志朗, 鈴木 光太郎, 宮﨑 裕助, 松井 克浩, 佐藤 透, 野家 伸也, 尾崎 彰宏, 小田部 胤久, 城戸 淳

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (A)

    研究機関:Niigata University

    2011年4月 ~ 2015年3月

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    「気分」と訳されてきたStimmungが、主観的なものというより、「感応」として間主観的な働きをすることを解明、カントやシェリングそしてヘーゲルの美学にこの「感応」の脈路を探索することを通してに、この「感応」を軸に、新たな人間学を構築することを試みた。 ドイツ啓蒙主義の時代に「経験的心理学」や「人間学」の厖大な試みが出版されていたことを確認、それらの読解・分析を通して、ラインホルトやフィヒテも、「経験的心理学」と対峙する中で自らの思想を形成するとともに、シェリングやヘーゲルらの自然哲学には、経験的心理学や人間学に由来する問題意識を、哲学的に知へと構築する試みを確認することができた。

  10. 日本的美意識の哲学的基礎づけ―侘び・寂び・幽玄を中心に―

    佐藤 透

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

    研究機関:Tohoku University

    2011年 ~ 2013年

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    本研究の目的は、研究期間以前にすでに研究者が実施していた美学・芸術論一般に関する考察と、その考察の侘び概念への応用をさらに発展させ、日本特有の美意識と称される「侘び」「寂び」「幽玄」について、明確な哲学的規定をすることにあった。結果として、大西克禮らの優れた先行研究を批判的に継承しつつ、美および芸術の機能に関する研究代表者自身の見解から「寂び」および「幽玄」に関して、その美意識としての一般性と特殊性とを論定した。三つの美意識を相互連関の下において一つの全体に纏めることは残された課題となった。

  11. 空間と形に感応する媒体として身体を解明することから、知の成立機序を捉え直す試み

    栗原 隆, 加藤 尚武, 辻元 早苗, 佐藤 透, 細田 あや子, 白井 述, 青柳 かおる

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research

    研究種目:Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research

    研究機関:Niigata University

    2010年 ~ 2011年

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    私たちの感性が身体を媒介として、外部の周囲の空間や形に感応することを通して、舞踊や演奏における即興や、風景や雰囲気への感興など、理性を通した知とはまた別の、体感に基づく知が可能になる仕組みを明らかにすることができた。

  12. 時と意味-生の意味に関する現象学的分析の試み

    佐藤 透

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

    研究機関:Tohoku University

    2008年 ~ 2010年

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    本研究は、「人生の意味」という問題に、ここで使われている「意味」概念の現象学的分析を通して迫った。この意味概念は「連関意味」と名付けられて言語的意味概念からは区別され、その本性が「未来への影響」ということを中心に探求された。また、人生が死という限界を超えて有意味となりうる条件や、それを満たす伝統的歴史観が考察され、さらにはそうした伝統的歴史観とニヒリズム(意味喪失)とのジレンマを、連関意味の基盤となっている時間概念の変更を通して回避する方途が検討された。

  13. 空間における形の認知を介した「主体」の存立の基底に見る感覚の根源性についての研究

    栗原 隆, 加藤 尚武, 座小田 豊, 尾崎 彰宏, 野家 伸也, 伊坂 青司, 山内 志朗, 鈴木 光太郎, 佐藤 透, 城戸 淳

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

    研究機関:Niigata University

    2008年 ~ 2010年

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    「主体」は空間の中で、形の認知に感応する中でこそ自覚されるものであって、自我の自己措定のような機序によって成り立つものではないことが確認された。

  14. 「新旧論争」に顧みる進歩史観の意義と限界、並びにそれに代わり得る歴史モデルの研究

    栗原 隆, 加藤 尚武, 座小田 豊, 伊坂 青司, 山内 志朗, 佐藤 透, 城戸 淳, 小田部 胤久

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

    研究機関:Niigata University

    2006年 ~ 2007年

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    1.共同研究の討議を通して、ヨーロッパにあっては、「古代」と「近代」との対比が、南方と北方、全一性と主観性との対比としても重層していたことを確認するとともに、近代の始まりがデカルトよりも早く、既に15世紀の初期フランドル絵画から、<近代絵画>の特徴を捉えることができることが明らかになった。一連の研究会の成果は、『ヘーゲル哲学研究』12号或いは13号淫発表された栗原隆や伊坂青司、小田部胤久による論考として結実した。 2.進歩史観は、近代における進歩を謳う思想ではなく、むしろ<近代>を超克せんとする発想がその根本にあって、それを裏返しに表現したのがロマン主義であったことも明らかにされることになった。こうした研究の成果は、小田部胤久並びに栗原隆が寄稿し、伊坂青司が編集した『ドイツ・ロマン派研究』(御茶の水書房)として結実した。 3.「古代」と「近代」のそれぞれに、「芸術」と「哲学」を対応させようとするのが、ヘーゲルのいわゆる「芸術終焉論」の枠組みであった。「芸術終焉論」は、人々の精神が主観主義化、アトム化した<近代>にあっては、「芸術」さえも個人の興味・関心に貶められることになりかねないので、「哲学」を通して精神の自己認識を回復せんとする、いわば近代の超克の必然性を明かすものであった。こうした知見は、栗原隆が編集した『芸術の始まる時、尽きる時』(東北大学出版会)に収録された栗原隆の論考「芸術が<興味をそそるもの>になった時」を始め、収載された山内志朗、佐藤透、加藤尚武、小田部胤久、森本浩一、城戸淳、伊坂青司、座小田豊による論考として結実した。 4.外面的に量的に成果を蓄積するモデルとしての進歩史観に対抗し、歴史が自己意識の歴史として「知」内面化されることを通して、「自覚の展開」としての歴史モデルが構想され、超越論的観念論として実現されたことが、栗原隆、伊坂青司、加藤尚武の研究論文が明らかにした。知を基礎づける超越論的観念論は、知の体系を内部から支えるなかで「自覚の展開」としての歴史にとっては「自らの限界を知る」ことがまず必要であることを物語っている。

  15. フッサール現象学における知覚と時間

    佐藤 透

    1990年 ~ 1990年

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社会貢献活動 1

  1. 時間論研究会

    2003年7月 ~ 継続中

その他 1

  1. 貫成人『経験の構造』