研究者詳細

顔写真

ヤタ ナオコ
矢田 尚子
Naoko Yata
所属
大学院文学研究科 広域文化学専攻 東洋文化学講座(中国語学中国文学専攻分野)
職名
教授
学位
  • 博士(文学)(東北大学)

  • 修士(人文科学)(三重大学)

  • 修士(文学)(早稲田大学)

経歴 3

  • 2016年4月 ~ 2018年3月
    新潟大学 人文学部 教授

  • 2012年4月 ~ 2016年3月
    盛岡大学 文学部 准教授

  • 2010年7月 ~ 2012年3月
    東北大学 文学研究科 助教

所属学協会 6

  • 中唐文学会

    2021年9月 ~ 継続中

  • 六朝学術学会

    2021年8月 ~ 継続中

  • 大阪大学中国学会

  • 東北中国学会

  • 日本中国学会

  • 東方学会

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研究キーワード 1

  • 楚辞

研究分野 1

  • 人文・社会 / 中国文学 /

論文 20

  1. 楚辞「九歎」訳注(一) 査読有り

    榊原 慎二, 岡本 光平, 木村 真理子, 矢田 尚子

    東北大学中国語学文学論集 (28) 74-100 2023年12月

  2. 明治・大正期の楚辞学 ―岡松甕谷・田岡嶺雲・西村天囚を中心に― 査読有り

    矢田尚子

    東北大学中国語学文学論集 (28) 29-44 2023年12月

  3. 楚辞「哀時命」試論 ―遊戯文学的側面に着目して― 査読有り

    矢田尚子

    東北大学中国語学文学論集 (27) 1-16 2022年12月

  4. 楚辞「惜誓」訳注 査読有り

    矢田尚子

    東北大学中国語学文学論集 (26) 51-74 2021年12月

  5. 楚辞「九懐」の遊行表現について 査読有り

    矢田尚子

    集刊東洋学 (123) 22-41 2020年6月

  6. 楚辞「惜誓」試論-遊行表現を中心に- 査読有り

    矢田尚子

    東北大学中国語学文学論集 (23) 17-34 2018年12月

    ISSN:1342-6168

  7. 賈誼「弔屈原賦」再考

    矢田尚子

    『中国古籍文化研究(稲畑耕一郎教授退休記念論集)』 2018年2月

  8. 唐代宮女「男装」再考 招待有り

    矢田尚子

    『歴史のなかの異性装』(アジア遊学210) (210) 98-115 2017年6月

    出版者・発行元: 勉誠出版

  9. 『説苑』『孔子家語』に見える「孔子祭魚」説話について 査読有り

    矢田尚子

    中国研究集刊 (60) 92-106 2015年6月

    出版者・発行元: 大阪大学中国学会

    DOI: 10.18910/58666  

    ISSN:0916-2232

  10. 青い鳥と紅いスカーフ‐杜甫「麗人行」の「青鳥飛去銜紅巾」をめぐって‐

    矢田尚子

    武田佐知子編『交錯する知‐衣装・信仰・女性‐』 18-37 2014年3月

  11. 「無病の呻吟」 ‐楚辞「七諫」以下の五作品について‐

    矢田 尚子

    東北大学中国語学文学論集 16 7-22 2011年11月

    出版者・発行元: 東北大学文学部中国文学研究室

    ISSN:1342-6168

  12. 笑う教示者--楚辞「漁父」の解釈をめぐって 査読有り

    矢田 尚子

    集刊東洋学 (104) 21-40 2010年10月

    出版者・発行元: 中国文史哲研究会

    ISSN:0495-9930

  13. 楚辞 「卜居」 における鄭詹尹の台詞をめぐって

    矢田 尚子

    東北大学中国語学文学論集 14 1-16 2009年11月

    出版者・発行元: 東北大学文学部中国文学研究室

    ISSN:1342-6168

  14. 『淮南子』に見える天界遊行表現について--俶真篇を中心に

    矢田 尚子

    言語と文化 (16) 63-78 2007年1月

    出版者・発行元: 愛知大学語学教育研究室

    ISSN:1345-1642

  15. 楚辞「離騒」に見られる天界遊行モティーフについて‐旧説の再検討および前漢期における受容と展開‐ 査読有り

    矢田尚子

    東北大学 2006年11月

  16. 『淮南子』に見える天界遊行表現について--原道篇・覽冥篇を中心に 査読有り

    矢田 尚子

    中国文学研究 31 (31) 170-182 2005年12月

    出版者・発行元: 早稻田大學中國文學會

    ISSN:0385-0919

  17. 楚辞「遠遊」と「大人賦」--天界遊行モティーフを中心として 査読有り

    矢田 尚子

    集刊東洋学 (94) 21-40 2005年10月

    出版者・発行元: 中国文史哲研究会

    ISSN:0495-9930

  18. 楚辭「離騒」の「求女」をめぐる一考察 査読有り

    矢田 尚子

    日本中国学会報 57 1-15 2005年

    出版者・発行元: 日本中国学会

    ISSN:0387-3196

  19. 楚辞「離騒」における「上下」と「求索」 査読有り

    矢田 尚子

    集刊東洋学 (91) 1-20 2004年5月

    出版者・発行元: 中国文史哲研究会

    ISSN:0495-9930

  20. 楚辞 「離騒」 の天界遊行について

    矢田 尚子

    東北大学中国語学文学論集 6 1-22 2002年11月30日

    出版者・発行元: 東北大学文学部中国文学研究室

    ISSN:1342-6168

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MISC 10

  1. 再読賈誼《弔屈原賦》

    矢田尚子

    中国楚辞学 (28) 378-388 2021年11月

  2. 《楚辞・九怀》的远游描写和王逸注

    矢田尚子

    中国楚辞学 (29) 111-123 2021年11月

  3. 関於芦東山《楚辞評園》

    矢田尚子

    中国楚辞学 (26) 222-223 2019年7月

  4. 芦東山『楚辞評園』解題

    矢田尚子

    科研費基盤研究C「日本楚辞学の基礎的研究-江戸・明治期を対象に-」(25370404)研究報告書『江戸・明治期日本における『楚辞』諸注釈 解題』 1-4 2017年3月

  5. 日本楚辞学的基礎研究-以江戸、明治時期為研究対象

    矢田尚子

    中国楚辞学 (22) 404-406 2015年11月

  6. 孔子と屈原‐漢代における屈原評価の変遷について‐

    矢田尚子

    大野圭介編『『楚辞』と楚文化の総合的研究』 323-347 2014年2月

  7. 漢代屈原評価的変遷

    矢田尚子

    中国楚辞学 (19) 283-294 2013年8月

  8. 唐代における宮女の男装について

    矢田尚子

    武田佐知子編『着衣する身体と女性の周縁化』 200-214 2012年4月

  9. 唐代における男装の流行と『[ロ]国夫人游春図』

    矢田 尚子

    言語と文化 (20) 141-157 2009年1月

    出版者・発行元: 愛知大学語学教育研究室

    ISSN: 1345-1642

  10. 王水照「蘇軾の人生思考と文化性格(上)」

    矢田尚子

    橄欖 (7) 224-253 1998年7月

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書籍等出版物 4

  1. つなぐ世界史

    矢田尚子

    清水書院 2023年3月

    ISBN: 9784389226015

  2. 人文社会科学の未来へ 東北大学文学部の実践

    土屋育子, 矢田尚子

    東北大学出版会 2021年3月31日

    ISBN: 9784861633720

  3. 楚辞「離騒」を読む: 悲劇の忠臣・屈原の人物像をめぐって

    矢田 尚子

    東北大学出版会 2018年12月3日

    ISBN: 4861633001

  4. 『中国文化事典』

    矢田尚子

    丸善出版社 2017年4月

講演・口頭発表等 16

  1. 芦東山は『楚辞』〈漁父の辞〉をどう読んだのか? 招待有り

    矢田尚子, 片岡龍

    芦東山記念館特別講演会 2023年12月9日

  2. 明治・大正時期的楚辞学―以岡松甕谷・田岡嶺雲・西村天囚為中心―

    矢田尚子

    日中国際漢学ワークショップ「国際漢学における日本楚辞学」石川三佐男教授の学問を記念して 2023年10月21日

  3. 《楚辞·哀时命》浅析

    矢田尚子

    楚辞学国際学術討論会曁中国屈原学会第19届年会 2023年4月10日

  4. 芦東山の愛読した『楚辞』とその思想的共振 招待有り

    矢田尚子、片岡龍

    芦東山記念館特別講演会 2022年12月10日

  5. 聖人孔子と儒家経典

    矢田尚子

    公開シンポジウム「「聖人」のことば――先入観を超えて――」 2020年1月11日

  6. 《楚辞・九怀》的远游描写和王逸注 国際会議

    矢田尚子

    楚辞学国際学術討論会曁中国屈原学会第18届年会 2019年11月3日

  7. 再読賈誼「弔屈原賦」 国際会議

    矢田尚子

    楚辞学国際学術討論会曁中国屈原学会第17届年会 2017年11月

  8. 賈誼「弔屈原賦」再考 国際会議

    矢田尚子

    2016賦学国際学術研討会 2016年6月

  9. 關於蘆東山《楚辭評園》 国際会議

    矢田尚子

    楚辞学国際学術討論会曁中国屈原学会第16届年会 2015年7月

  10. 日本楚辭學的基礎研究-以江戶、明治時期為研究對象- 国際会議

    矢田尚子

    楚辞学国際学術討論会曁中国屈原学会第15届年会 2013年6月

  11. 『楚辞』と屈原 招待有り

    矢田尚子

    文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業「新時代における日中韓周縁域社会の宗教文化構造研究プロジェクト」公開講演 2012年7月

  12. 孔子與屈原-漢代屈原評価之変遷- 国際会議

    矢田尚子

    楚辞学国際学術討論会曁中国屈原学会第14届年会 2011年6月

  13. 笑う教示者-楚辞「漁父」の解釈をめぐって-

    矢田尚子

    東北中国学会第59回大会 2010年5月

  14. 关于《楚辞·卜居》中郑詹尹的台词 国際会議

    矢田尚子

    楚辞学国際学術討論会曁中国屈原学会第13届年会 2009年10月

  15. 楚辞「離騒」の天界遊行に関する一試論

    矢田尚子

    日本中国学会第55回大会 2003年10月

  16. 「上下」と「求索」-楚辞「離騒」の天界遊行に関する一試論-

    矢田尚子

    東北中国学会第52回大会 2003年5月

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共同研究・競争的資金等の研究課題 8

  1. 屈原像をめぐる文学人類学的研究

    田宮 昌子, 矢田 尚子, 杉本 欣久

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

    研究機関:Miyazaki Municipal University

    2024年4月1日 ~ 2027年3月31日

  2. 魏晋南北朝期における『楚辞』文学の変容と影響――楚歌・屈原イメージ・遊行

    大野 圭介

    2021年4月1日 ~ 2025年3月31日

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    本年度は研究代表者及び分担者の研究分担に従ってそれぞれ研究に着手し、2021年9月と2022年3月にオンラインで例会を開催して進捗状況や研究方針を確認した。各分担における進捗状況は下記の通り。 (1)楚歌形式歌謡:田島が中国語学の観点から、楚歌における押韻の様式や、漢代の押韻との違いを的確に分析するための方法を検討した。野田も『楚辞』と楚歌に関する既発表論文をベースに、音韻学の観点から楚歌形式歌謡の分析を準備している。また矢田は六朝期に離騒よりも九歌や九辯が楚歌として認識され、その評価が高まった理由についての分析を開始した。谷口も既発表論文「論劉向的《九歎》――西漢擬騒的帰結、東漢魏晋騒体賦的濫觴」(『中国楚辞学』第28輯、2021年)において、後漢には屈原と無関係な騒体賦が増える一方、九歌が「楚辞らしい辞」として残ったことについて論じたのを予備的研究と位置づけ、六朝期における九歌形式の展開についての検討を開始した。 (2)屈原イメージの受容と変容:田宮が『楚辞後語』収載作品の魏晋南北朝の部分について分析を開始した。また大野は2019年度中国屈原学会での発表「論王逸引《詩》」において、楚辞文芸は王逸『楚辞章句』で一旦完成し、その表現や精神が他の文学ジャンルに継承されていったことに言及したのを本研究の予備的研究と位置づけ、屈原イメージを初めとする『楚辞』の表現様式の六朝文学への影響について分析に着手した。 (3)遊行の描写:大野と矢田が『楚辞』における遊行に関する既発表論文をベースに、六朝文学における遊行の描写についての分析を準備している。 以上の研究は参加予定の国際学会の延期などコロナ禍による支障のため、研究成果として発表されるには至っていないが、2022年度に延期された中国屈原学会を始めとする学会での口頭発表や論文として成果を発表する準備を進めている。

  3. 国際漢学における日本楚辞学の位置づけと意義

    田宮 昌子, 矢羽野 隆男, 谷口 洋, 矢田 尚子

    2019年4月1日 ~ 2022年3月31日

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    R3年度は本来なら最終年度であったが、コロナ禍のため主要事業である研究成果の発信活動2件が共に実施出来なかったため、本プロジェクトを延長申請する結果となった。うち1件はコロナ禍が始まったR2年度からR3年度に実施を延期した国際シンポジウムで、中国から研究者を日本に招き、研究成果を国内外に発信する計画であった。もう1件はR3年度に中国で開催予定であった国際学会(屈原及楚辞学国際学術研討会)への参加で、当プロジェクトで分科会を主催し、研究成果を国際的に発信する計画であった。メンバーは論文を提出して、発表が確定していたが、コロナ禍のため開催は延期されたままとなっている。 しかし、困難と制約の中でも各メンバーは可能な限り研究を進めた。上述したように、開催延期になってはいるが、メンバー4名中3名が計画通り国際学会に論文を提出した。また、オンライン形式で9、10、3月と年度内に3回勉強会を開き、研究進捗の報告および成果の発表を行って来た。 なお、本プロジェクトは浅見絅斎『楚辞師説』班(田宮・矢羽野)と西村天囚『屈原賦説』班(谷口・矢田)から構成されている。上述の国際学会に向けて、『師説』班からは田宮が浅見絅斎の主著とされる『靖献遺言』に絅斎の屈原観を探った「日本近代屈原形象的淵源─淺見絅齋《靖献遺言》中的屈原言説」を提出、矢羽野は「浅見絅斎『楚辞師説』特徴一斑」を提出し、『師説』が屈原と朱熹との二重の心情を解明すること等の特徴を考察した。『賦説』班からは谷口が「西村天囚『屈原賦説』与日本新漢学」を提出、天囚の『賦説』が漢文体という一見前近代的なスタイルでありながら、明治大正期の学界の潮流を反映して、文学史や文学理論の構築を志向していることを論じた。矢田は『賦説』の精読を通して天囚の楚辞研究を明治大正期における漢学から支那学への流れの中に位置づけることを目指して作業を進行中である。

  4. 漢代楚辞作品の多角的研究-文学・思想・文化研究資料としての再評価をめざして- 競争的資金

    矢田尚子

    2018年4月 ~ 2022年3月

  5. 伝統的『楚辞』解釈の再検討

    田島 花野, 大野 圭介, 谷口 洋, 矢田 尚子

    2017年4月1日 ~ 2021年3月31日

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    平成30年度前半は、本研究プロジェクトチームメンバー各人が分担する項目について研究計画を進めた。 8月末から9月初めに長崎外国語大学において平成30年度研究合宿(第1回例会)を開催し、メンバー全員に当たる田島・大野・谷口・矢田・田宮・野田が参加した。田島が「『楚辞章句「卜居」・「漁父」注の押韻」、大野が「論《詩経》古注的恋愛詩解釈」、谷口が「王逸「九思」について――句形から見た歌謡としての楚辞の展開――」、矢田が「『楚辞章句』王逸注に見える「道家的」屈原像について」と題する発表を行い、各分担の進捗状況を確認した上で、今後の方向性について全員で議論した。 10月に東京大学駒場キャンパスにおいて平成30年度第2回例会を開催し、田島・大野・谷口・矢田・田宮・矢羽野隆男(研究協力者)が参加して、年度後半の研究計画と年度末の第3回例会開催について打ち合わせを行った。 平成31年3月に四天王寺大学あべのハルカスサテライトキャンパスにおいて平成30年度第3回例会を開催し、田島・大野・谷口・矢田・田宮・矢羽野隆男(研究協力者)が参加した。田宮が「楚辞『章句』『補注』『集注』三注読み比べ」と題する発表を行った。本年度の研究計画について各自が進捗状況を報告し、これをふまえて次年度の具体的な研究計画を決定した。次年度10月に開催が予定されている2019年中国汨羅屈原及楚辞学国際学術研討会曁中国屈原学会第十八届年会への参加準備について議論した。

  6. 「聖典」・「経典」解釈における「先入観」についての分野横断的古典文学研究

    長谷川 修一, 矢田 尚子, 馬場 紀寿, 辻 学, 森山 央朗

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research Challenging Research (Exploratory)

    研究種目:Challenging Research (Exploratory)

    研究機関:Rikkyo University

    2017年6月30日 ~ 2020年3月31日

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    2018年度は、2017年度に定めた方針に従って、各研究班によるミニ研究会に注力した。一例をあげれば、研究代表者が主催する『旧約聖書』班は、2018年6月5日に立教大学において第2回のミニ研究会を開催し、大学院博士後期課程の研究協力者が「ヨブ記における神の言葉 ―ヘブライ語聖書における「神」という登場じん物についての一考察」という研究発表を行った。本発表では、ヘブライ語聖書における「神」という物語のなかで言葉を発する「登場じん物」について、神は最後の論者として登場するヨブ記を解釈する際、その文言に貼られた「神」というラベルがどのような影響を与えているかについて問題提起がなされ、その後三人の参加者によって討議された。 2019年3月27日には、研究代表者1名・研究分担者3名に加えて各研究班から研究協力者計3名が、分担者の所属機関である広島大学の東千田キャンパスに集まり、全体での第3回研究打ち合わせを実施した。そこでは研究進捗状況と成果が報告され、意見交換をした。また、中国古典分野の研究分担者が研究経過報告として孔子のある発言に対して歴代の注釈がどのようにそれを解釈してきたのかを回顧しつつ、孔子の聖人化との関連について考察した。加えて、新約聖書分野の研究分担者も、「マタイ福音書におけるユダヤ教/キリスト教の境界線をめぐって」という報告を行い、イエスが神として新約聖書において表象されているのかどうかという問題について論じた。その後、次年度の研究計画が定められた。次年度は同様の研究打ち合わせを秋期に分担者の所属機関のある仙台で、その後、本研究の総括として研究代表者の所属機関である立教大学において公開シンポジウムを開催する方針が決定された。 これらの研究成果は研究代表者、研究分担者2名それぞれの単著書籍に代表されるに学術出版物おいて刊行された。

  7. 日本楚辞学の基礎的研究―江戸・明治期を対象に― 競争的資金

    矢田 尚子

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

    2013年4月 ~ 2017年3月

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    『楚辞』は、中国の先秦から後漢期にかけて成立した楚辞文学の作品集である。南宋の朱熹による注釈書『楚辞集注』が、朱子学を官学とする江戸期の日本で広く受け入れられたことを契機に、『楚辞』は日本においても漢学者たちの研究対象となった。江戸期の楚辞研究としては、芦野東山『楚辞評園』、董鴎洲『王注楚辞翼』、亀井昭陽『楚辞ケツ』が、明治期のものとしては、西村天囚『楚辞纂説』『屈原賦説』等がある。本研究では、これらを手稿本・写本という形態から活字データ化することにより、研究資料として利用しやすくするとともに、当時の日本における『楚辞』研究の実相とその学術的意義を明らかにした。

  8. 中国古代戦国期における楚文化の学際的研究--中原とのかかわりに注目して--

    大野 圭介, 谷口 洋, 石川 三佐男, 田宮 昌子, 澁澤 尚, 矢田 尚子, 野田 雄史, 吉冨 透, 田島 花野, 中村 貴, 徐 志嘯, 黄 霊庚, 湯 〓平, 澁澤 尚

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

    研究機関:University of Toyama

    2009年 ~ 2012年

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    中国古代戦国期における楚文化と『楚辞』文学の本質について、伝世文献研究・出土資料研究、及び中国語音韻学・計量分析等の新手法による研究の三方面から研究を進めた。その結果、春秋期の楚荘王が周の王位を窺いながら失敗したことや呉楚戦争の敗北がきっかけとなって、楚王に対する訓戒としての「天問」が制作され、これを伝承した巫者である屈氏一族が中心となって「離騒」等『楚辞』諸篇が制作され、漢王朝の受命を礼讚する歌としての郊祀歌へつながったことが明らかになった。

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