Details of the Researcher

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Chiaki Sato
Section
Tohoku University Hospital
Job title
Senior Assistant Professor
Degree
  • 博士(医学)(東北大学)

e-Rad No.
60646800

Education 1

  • Showa university School of Medicine medicine

    1998/04 - 2004/03

Research Projects 2

  1. 食道癌術後反回神経麻痺の改善を目的とした羊膜細胞による神経損傷修復材の開発

    谷山 裕亮, 亀井 尚, 小澤 洋平, 戸子台 和哲, 佐藤 千晃

    Offer Organization: 日本学術振興会

    System: 科学研究費助成事業

    Category: 基盤研究(C)

    Institution: 東北大学

    2022/04/01 - 2025/03/31

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    当施設の動物実験専用棟において、ラットを用いて坐骨神経切断・縫合モデルを作成し、羊膜シートを巻いた群とコントロール群を作成し坐骨神経の創傷治癒と機能改善効果を検討した。フットスタンプ法でラットの運動機能を測定、また2週おきに創を開けて神経刺激による筋電図検査を行い損傷させた神経の回復の経過を検証した。また途中の経過で神経を摘出し組織学的な変化の検証も行った。 結果では、フットスタンプ法による簡易的な運動検査ではコントロール群と比較して優位な結果は見られなかった。これは神経損傷させたラットでは患側の足をかじってしまう傾向があるため、運動機能の回復過程が分かりづらかったことも挙げられる。一方、筋電図を用いた検査では、4週の段階では両群において神経の回復が見られなかったものの、8週の段階ではコントロール群と比較して羊膜シートを巻いた群では神経伝導が回復している事が判明した。しかし12週以降ではコントロール群も同様に回復し、その後は羊膜シート群との有意な差は示されなかった。この事から羊膜シートは神経損傷の早期回復に寄与しているものと考えられたが、それが神経の再生なのか抗炎症作用による間接的な作用なのかは不明であった。そこでHE染色による組織学的評価を行ったところ、少数の検討ではあるが切断された神経の末梢でも神経細胞が萎縮・減少している事が確認され、神経そのものが再生している印象は受けなかった。

  2. 新規蛍光プローブPIDを用いた蛍光ナビゲーションによる次世代内視鏡手術の開発

    亀井 尚, 谷山 裕亮, 小澤 洋平, 佐藤 千晃, 岡本 宏史

    Offer Organization: 日本学術振興会

    System: 科学研究費助成事業

    Category: 基盤研究(C)

    Institution: 東北大学

    2022/04/01 - 2025/03/31

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    本研究は「蛍光ナビゲーションによる次世代内視鏡手術」を開発することを目的としている。これまで実臨床で応用されている蛍光物質ICGは、必ずしも蛍光強度が強くなく、また液体のために内視鏡手術下の様々なナビゲーションへの応用は限定されていた。私共の新規の蛍光物質PIDはナノレベルの粒子で、蛍光強度が強く、退色もほとんど認めない。液体と固体の両方の応用が期待できる。これを用いて2023年度は下記のように研究を進めた。1.これまでPIDを様々な形で担持させた消化管クリップを検討、改良してきたが、クリップの軸に接着剤とともに担持させる形式が蛍光強度も強く、消化管外からの励起光も到達可能で安定していることを明らかにした。最も効率よく大量のPID 粒子を担持させる条件を検討し、改良クリップを作成した。2.ブタ食道、胃、大腸それぞれで改良したクリップによる局在シグナルを安定して検出できることを確認した。特に食道では検出能が大きく向上した。3.昨年度に確認した、胃におけるセンチネルリンパ節の蛍光検出を発展させ、摘出したリンパ節内のPIDの集積部位を病理学的に検討した。輸入リンパ管周囲にPIDが集積していることを確認した。4.昨年度まで、ブタの鼠径部リンパ節内にPIDを注入し、胸腔内の胸管の蛍光観察を行ったが、期待する結果は得られなかった。様々な条件検討が必要であることが判明したことより、今年度は、まず注入部位について条件設定を行った。胸管に最も近い乳び糟に相当するリンパ管部分への注入では即座に比較的強い蛍光シグナルを観察できたが腸間膜リンパ節では微弱なシグナルにとどまった。注入できるPID量が制限されること、注入時間と観察時間のインタバルがその原因かもしれない。また、開腹によるプローブ注入は煩雑で、実際の臨床ではハードルが高いと思われ、体表近くの注入部位をあらためて検討する必要がある。