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イ ソンヒ
李 善姫
Sunhee Lee
所属
ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン推進センター
職名
講師
学位
  • 博士(国際文化)(東北大学)

  • 修士(国際文化)(東北大学)

経歴 2

  • 2022年4月 ~ 継続中
    東北大学男女共同参画推進センター 講師

  • 2020年2月 ~ 2022年3月
    東北大学 東北アジア研究センター 助教

研究分野 1

  • 人文・社会 / 文化人類学、民俗学 /

論文 21

  1. 新型コロナ禍と民俗行事ー東北三県での調査ー

    小谷竜介, 瀧川裕貴, 李善姫

    日本民俗学 (310) 119-130 2022年5月

  2. Social Vulnerability and Inequality in Disasters

    Sunhee Lee, Shinya Uekusa

    Health, Wellbeing and Community Recovery in Fukushima 114-134 2022年4月14日

    出版者・発行元:Routledge

    DOI: 10.4324/9781003182665-13  

  3. Japan's Gender Perspective after the Explosions at Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant

    Sunhee Lee

    Health, Wellbeing and Community Recovery in Fukushima 99-113 2022年4月14日

    出版者・発行元:Routledge

    DOI: 10.4324/9781003182665-12  

  4. 東日本大震災の影響に関する無形民俗文化財アンケート調査報告

    小谷竜介, 瀧川裕貴, 李善姫, 福田雄

    無形文化遺産研究報告(東京文化財研究所無形文化遺産部) (16) 103-126 2022年3月

  5. Strategic invisibilization, hypervisibility and empowerment among marriage-migrant women in rural Japan 査読有り

    Shinya Uekusa, Sunhee Lee

    Journal of Ethnic and Migration Studies 46 (13) 2782-2799 2020年7月2日

    出版者・発行元:Informa UK Limited

    DOI: 10.1080/1369183x.2018.1500885  

    ISSN:1369-183X

    eISSN:1469-9451

  6. 共に生きるのか、使い捨てるのかー問われる人口減少時代対策の本気度 招待有り

    李善姫

    生活経済政策 266 24-29 2019年3月

  7. 外国人結婚移住女性と「東北の多文化共生」 ―「他者化」と「不可視化」を乗り越えて― 招待有り

    李善姫

    東北文化研究室紀要 59別冊 73-87 2018年3月

  8. Épouses migrantes dans le Nord-Est du Japon. Travail invisible et vulnérabilité structurelle 査読有り

    Sunhee Lee(Translator:Hélène LE BAIL)

    Cahiers du Genre n.64(Migrations par le mariage et intimités transnationales) 64 45-66 2018年1月

  9. 多文化家族に対する支援 : 愛知・大阪・神奈川の事例から

    佐竹 眞明, 李 原翔, 李 善姫, 金 愛慶, 近藤 敦, 賽漢卓娜, 津田 友理香

    名古屋学院大学論集. 社会科学篇 = Journal of Nagoya Gakuin University 53 (3) 105-137 2017年

    出版者・発行元:名古屋学院大学総合研究所

    DOI: 10.15012/00000864  

    ISSN:0385-0048

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    本稿は日本における多文化家族=国際結婚家庭に対する支援に関する共同調査に基づく。2014年の東京・神奈川,2015年の東北・宮城,東海・愛知における共同調査については2本の論文により,成果を公表した。多文化家族への支援政策が整備されている韓国でも2015年共同調査を実施し,成果を論文として公刊した。よって,本稿は共同研究による4本目の論文となる。本稿は2015年11月に愛知,16年2月に大阪,神奈川で実施した共同調査に基づく。構成として,まず日本における多文化家族について概要・支援・問題点・提言を論じる。続いて,愛知,大阪,神奈川について,それぞれ外国人居住者,外国人支援の概況を記したのち,多文化家族への支援に取り組む行政機関や支援団体への聞き書きの抜粋を掲載した。最後に,とりわけ大阪,神奈川における多文化家族に対する支援の特徴を明らかにし,今後の研究課題を論じた。

  10. 韓国の多文化家族に対する支援政策と実践の現況 (小松照幸教授 退職記念号)

    金 愛慶, 馬 兪貞, 李 善姫, 近藤 敦, 賽漢卓娜, 佐竹 眞明, ダアノイ メアリーアンジェリン, 津田 友理香

    名古屋学院大学論集. 社会科学篇 = Journal of Nagoya Gakuin University 52 (4) 113-144 2016年

    出版者・発行元:名古屋学院大学総合研究所

    DOI: 10.15012/00000649  

    ISSN:0385-0048

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    国際結婚の増加に伴い,韓国では「多文化家族」に対する支援政策が積極的に推進されている。韓国のこうした取り組みは,日本の多文化家族支援においても有意義な示唆を与えると期待される。本研究では,韓国の多文化家族支援政策について概観すると共に,ソウルと光州地域で実施された多文化家族支援機関に対するインタビュー調査の報告を通して,韓国における多文化家族に対する支援政策とその実践の現況について考察した。

  11. 東北・宮城,東海・愛知における多文化家族への支援 : 調査報告 (大村照夫 教授 退職記念号)

    佐竹 眞明, 李 仁子, 李 善姫, 李 原翔, 近藤 敦, 賽漢卓娜, 津田 友理香

    名古屋学院大学論集. 社会科学篇 = Journal of Nagoya Gakuin University 52 (2) 211-236 2015年

    出版者・発行元:名古屋学院大学総合研究所

    DOI: 10.15012/00000604  

    ISSN:0385-0048

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    本稿は日本における多文化家族=国際結婚家庭への支援に関する共同調査に基づく報告である。すでに公刊した東京・神奈川調査の報告に続いて,今回は2015年2月の東北・宮城,4月の東海・名古屋における調査を報告する。宮城県は日本で初めて多文化共生に関する条例を制定した自治体であるが,2011年東日本大震災により甚大な被害を受けた。2月の訪問では震災後,4年弱を経過した地域における多文化家族への支援の実情を探った。一方,東海・名古屋は南米日系人が多数居住する地区であるが,日本人と結婚した外国人配偶者の数も少なくない。そうした背景を踏まえ,名古屋でも多文化家族への支援について,調査を実施した。

  12. 多文化家族への支援に向けて : 概要と調査報告

    佐竹 眞明, 金 愛慶, 近藤 敦, 賽漢卓娜, 李 善姫, 津田 友理香, 馬 兪貞

    名古屋学院大学論集. 社会科学篇 = Journal of Nagoya Gakuin University 51 (4) 49-84 2015年

    出版者・発行元:名古屋学院大学総合研究所

    DOI: 10.15012/00000092  

    ISSN:0385-0048

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    本稿は日本における多文化家族=国際結婚家庭について,多文化共生の視点から支援を考察する。多文化共生とは在住外国人と日本人が「ともに生きる」という政策理念であり,外国人行政においては一定定着してきたといえよう。しかし,日系人への施策と比べて,中国,フィリピン,韓国等からの結婚移民への支援は十分とはいえない。また,日本人配偶者等への働きかけ,子どもへの教育支援や支援にむけた人材育成も求められる。以上の観点に基づき,本稿は日本での多文化家族への支援を検証した上,2014年に実施した共同調査の内容を紹介する。構成は以下の通りである。「はじめに」に続き,I. では用語としての「多文化家族」,Ⅱでは日本における多文化家族の概要,Ⅲでは多文化家族への支援の実情を論じる。Ⅳでは共同調査の内容を紹介する。Ⅴ.「結びにかえて」において簡潔にまとめを記す。

  13. 移住女性の震災経験から問う日本の課題:―なぜジェンダー平等と多様性が減災につながるのか―

    李 善姫

    学術の動向 20 (4) 4_26-4_33 2015年

    出版者・発行元:公益財団法人 日本学術協力財団

    DOI: 10.5363/tits.20.4_26  

    ISSN:1342-3363

  14. 「外国人花嫁」として生きるということ : 再生産労働と仲介型国際結婚 (特集 再生産労働を担う女性移民)

    李 善姫

    移民政策研究 7 39-55 2015年

    出版者・発行元:移民政策学会 ; 2009-

    ISSN:2185-1891

  15. 東日本大震災における移住女性のエンパワーメントと市民社会の役割 (特集 3.11とジェンダー・多様性の視点)

    李 善姫

    社会運動 (396) 18-23 2013年3月

    出版者・発行元:市民セクター政策機構

    ISSN:0389-2670

  16. 災害と外国人女性達 : ジェンダー平等と多文化共生の主流化をめざして (GCOE総括研究会)

    李 善姫

    GEMC journal : グローバル時代の男女共同参画と多文化共生 : gender equality and multicultural conviviality in the age of globalization (10) 74-80 2013年3月

    出版者・発行元:東北大学グローバルCOE「グローバル時代の男女共同参画と多文化共生」

  17. ジェンダーと多文化の狭間で : 東北農村の結婚移民女性をめぐる諸問題

    李 善姫

    GEMC journal : グローバル時代の男女共同参画と多文化共生 : Gender equality and multicultural conviviality in the age of globalization (7) 88-103 2012年3月

    出版者・発行元:東北大学グローバルCOE「グローバル時代の男女共同参画と多文化共生」

  18. 韓国における「多文化主義」の背景と地域社会の対応

    李 善姫

    GEMC journal : グローバル時代の男女共同参画と多文化共生 : Gender equality and multicultural conviviality in the age of globalization (5) 6-19 2011年3月

    出版者・発行元:東北大学グローバルCOE「グローバル時代の男女共同参画と多文化共生」

  19. 宇田川妙子・中谷文美編, 『ジェンダー人類学を読む』, 京都, 世界思想社, 2007年, 392頁, 3,000円(+税)

    李 善姫

    文化人類学 73 (3) 463-468 2008年

    出版者・発行元:日本文化人類学会

    DOI: 10.14890/jjcanth.73.3_463  

    ISSN:1349-0648

  20. 巫俗文化と女性、そして「チプ(家)」に対する再考察--韓国全羅南道珍島の事例を中心に

    李 善姫

    東北芸術工科大学東北文化研究センター研究紀要 (3) 241-252 2004年3月

    出版者・発行元:東北芸術工科大学東北文化研究センター

    ISSN:1348-3021

  21. 巫者の混在とシッキムクッに表れる祖先の姿--韓国西南部珍島の巫俗文化について (特集 いくつものアジアへ)

    李 善姫

    東北学 9 262-274 2003年10月

    出版者・発行元:東北芸術工科大学東北文化研究センタ-

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書籍等出版物 12

  1. 国際結婚と多文化共生 : 多文化家族の支援にむけて

    佐竹, 眞明, 金, 愛慶

    明石書店 2017年12月

    ISBN: 9784750345987

  2. 復興を取り戻す : 発信する東北の女たち

    萩原, 久美子, 皆川, 満寿美, 大沢, 真理

    岩波書店 2013年4月

    ISBN: 9784000246828

  3. 移動の時代を生きる : 人・権力・コミュニティ

    李, 善姫, 中村, 文子, 菱山, 宏輔, 大西, 仁, 吉原, 直樹

    東信堂 2012年3月

    ISBN: 9784798901091

  4. 災害「後」を生きる : 慰霊と回復の災害人文学

    李, 善姫, 高倉, 浩樹, 木村, 敏明, 大村, 哲夫, Boret, Sébastien Penmellen, Fulco, Flavia, 坂口, 奈央, Delaney, Alyne Elizabeth, Gerster, Julia, 門馬, 健, 安田, 容子, 福田, 雄, 小谷, 竜介, 瀧川, 裕貴, 呉屋, 淳子, 山口, 睦, 門廻, 充侍, 蛯名, 裕一

    新泉社 2023年3月

    ISBN: 9784787722089

  5. 東北の結婚移住女性たちの現状と日本の移民問題 : 不可視化と他者化の狭間で

    李, 善姫

    明石書店 2023年2月

    ISBN: 9784750355214

  6. 規範と模範 : 東北アジアの近代化とグローバル化

    高山, 陽子, 山口, 睦

    風響社 2023年2月

    ISBN: 9784894893290

  7. 移民政策のフロンティア : 日本の歩みと課題を問い直す

    移民政策学会設立10周年記念論集刊行委員会

    明石書店 2018年3月

    ISBN: 9784750346526

  8. 異郷被災 : 東北で暮らすコリアンにとっての3.11 : 東日本大震災在日コリアン被災体験聞き書き調査から

    東日本大震災在日コリアン被災体験聞き書き調査プロジェクト

    荒蝦夷 2015年7月

    ISBN: 9784904863480

  9. なぜ今、移民問題か

    中川, 正春

    藤原書店 2014年7月

    ISBN: 9784894349780

  10. 東日本大震災と外国人移住者たち

    鈴木, 江理子, 大村, 昌枝

    明石書店 2012年2月

    ISBN: 9784750335452

  11. 女性百年 : 教育・結婚・職業 : いかに生きたか、いかに生きるか

    「女性百年」刊行委員会

    東北大学出版会 2009年3月

    ISBN: 9784861631191

  12. Gender & law in Japan

    辻村, みよ子, 矢野, 恵美

    Tohoku University Press 2007年3月

    ISBN: 9784861630637

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講演・口頭発表等 3

  1. 東北の外国人の現状ーー東日本大震災の影響も踏まえて 招待有り

    李善姫

    災害社会学研究会 2021年12月22日

  2. 【分科会】多様な人々の対話による震災伝承の可能性を考える―岩手・宮城・福島の災害伝承施設より

    坂口菜緒, ゲルスタ・ユリア, 李善姫, 小川真理子, Alyne Delaney, 山下梓, MALY Elizabeth

    日本災害復興学会2021年岩手大会 2021年9月19日

  3. エスニック・マイノリティのコミュニティ活動と選別される被災記憶

    李善姫

    第55回日本文化人類学会大会 2021年5月30日

共同研究・競争的資金等の研究課題 5

  1. 加齢・高齢化する結婚移住女性たちのケア環境とモビリティに関する研究

    李 善姫

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

    研究機関:Tohoku University

    2018年4月1日 ~ 2021年3月31日

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    本研究では、医療人類学的視点から移住女性の身体的・精神的問題と日本の医療現場の経験のズレ、家族や地域社会のケアの実態を明確にし、加齢・高齢化の中の移住女性のケアシステムの在り方を提言することを目的とする。ここで想定するケアとは、高齢化に伴う病気や認知症といった身体面でのケアだけでなく、うつ病や更年期障害のような精神面でのケア、経済的自立に関わる社会的ケアも含める。 今年度の研究実績として、東北に結婚移民で定住している外国人女性5人の追跡調査を行っており、彼女らが抱える身体的・精神的病気の問題とその治療のための行為を記録する事ができた。年齢的には60代が3人と40代が2人となっている。それぞれ、家族構成に違いがあり、それによって家族内でのケア環境は異なっているが、日本の生活の中で限定されている社会的資本の現状と限られた情報に苦悩しており、それを打破するために出身国のネットワークを利用している事、乃至それを望んでいることは共通する点と言える。また、病気にために本国に戻った移住女性に関しても追跡の調査を継続している。 夏には日本の結婚移住女性の状況と比較するために、韓国でいくつかの移住女性団体の聞き取り調査なども行ない、韓国の移住女性に対する医療の取組に関する資料も多少集めることができた。国際比較としては、台湾の取り組みについても情報を収集するつもりであったが、新型コロナの影響で進展できない状況である。

  2. 移住女性の「新移民コミュニティ」活動と社会的資本に関する国際比較研究

    李 善姫

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

    研究機関:Tohoku University

    2015年4月1日 ~ 2019年3月31日

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    本研究は、東日本大震災以降、東北の地域再編の中で、組織された結婚移住女性たちの移民コミュニティの地域社会への参画と自助組織としての活動を考察することで、結婚移住女性のエンパワメントの可能性と地域の中での新たな共生の可能性を同時に提示することを目的とする。震災後の東北各地では、移住女性たちが被災支援の受け皿としてコミュニティを組織し、その後は支援グループとの連携でコミュニティ構成員のエンパワメント事業に関わっている。本研究は、①東北の移民コミュニティの成長と展開課程を記録する、②各々の移民コミュニティの活動がホスト社会のどのような社会的資源を必要とするのかを分析する。

  3. 「表現の自由」とヘイト・スピーチ法規制をめぐる社会学的研究

    鄭 暎惠, 郭 基煥, 李 善姫, 師岡 康子

    2014年4月1日 ~ 2018年3月31日

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    初めてヘイトスピーチを聞いた時「反感を感じた」71.9%、「驚いた」61.1%、「恐怖を感じた」49.7%の一方、「共感した」8.3%。「街頭で一緒にヘイトスピーチを唱えたい」1.7%、逆に「街に出てカウンター行動に参加したい」は10.4%。ヘイトスピーチを繰り返し聞くうち「違和感が増加した」52.8%、逆に「違和感が減少した」10.4%。 ヘイトスピーチを「表現の自由」と見なすのは23.4%、「法で規制すべき」は47.6%。法規制すべきなのは、「人権を侵害する言動」76.3%、「特定の社会的弱者への憎悪表現」10.9%、「表現の自由を侵害する言動」38.2%、「思想信条の自由を侵害する言動」37%、「特定の政治家への憎悪表現」10.9%。 外国人が増える結果として「日本の文化が豊かになる」70.7%、「社会の活性化」70.4%、「経済の活性化」59.2%、「日本人の働き口が奪われる」34%、「日本の文化がそこなわれる」22.5%。グローバル化で競争は激化、労働条件は悪化し、貧富の格差も拡大、将来への不安や閉塞感が増す中、少子高齢化で日本経済の停滞が懸念されるため、外国人に肯定的期待を寄せる者は少なくないが、外国人が対等・優位になり自分の既得権益が脅かされたり、追い抜かれる場合に排他的な傾向が強まる。「全体主義、排外主義ではなく、一人一人が大切にされ、お互いの個性、豊かさを尊重する、豊かさを分け合い、共に生きる社会を望んでいます。ヘイトスピーチをする人々は社会の中で自分が大切にされているという実感がないのではないでしょうか」(日本籍女性・自由記述より) ヘイトスピーチのターゲットとされた人々のアイデンティティにダメージを与える、特に子どもの成長に悪影響が大きいと考えられている。コミュニティの中で生きる場合より、孤立無縁でカミングアウトせずに生きる方がダメージが深いと思われる。

  4. 多文化家族の支援に向けて―国際結婚家庭と多文化共生

    佐竹 眞明, 賽漢卓娜, 近藤 敦, 金 愛慶, 李 仁子, 李 善姫, 李 原翔, 津田 友理香, ダアノイ メアリーアンジェリン, 馬 兪貞

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

    研究機関:Nagoya Gakuin University

    2014年4月1日 ~ 2017年3月31日

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    日本における日本人と外国人との国際結婚家庭=多文化家族に焦点をあてて、実態を明らかにし、家族にとって、同様な支援が必要なのか、を調べた。数の多い日本人男性と中国、フィリピン、韓国の女性との婚姻に絞り、夫婦、子どもの例を取り上げた。また、比較検討として、韓国の政策も調べた。それぞれの専門家による個別調査と共同調査を組み合わせた。3年目には成果の経過報告として、シンポジウムを開いた。また、研究成果として、研究課題をタイトルとした報告書(166頁)を作成した。報告書は出版すべく、調整中である。

  5. 震災後の東北における地域再編と結婚移民女性の社会参画に関する文化人類学的考察

    李 善姫

    提供機関:Japan Society for the Promotion of Science

    制度名:Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

    研究種目:Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

    研究機関:Tohoku University

    2012年4月1日 ~ 2016年3月31日

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    本研究は、東日本大震災後、被災地における結婚移住女性の調査を通して、多様化と階層化している結婚移住女性の現状と、彼女らの社会参画における資源の乏しさを明らかにした。調査結果分析を通して、移住女性の社会的適応に必要な条件として日本社会は個人的リレーションシップに基づく人間関係と滞在日数に比例する日本語力が要求されているが、いかなる社会的ケアがない中で、移住女性本人が二つの社会的資源を獲得することが極めて難しく、結果的に孤立や放浪のステージにとどまる例が多いことが明らかになった。